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優等生T
優等生T2

蓮見の落ち着いたグレーのスーツを肘のあたりまでずらし、ワイシャツ越しに胸へと手を伸ばす。
予想通り、薄い体だ。

座り込んだ蓮見の両脚を開かせ、そこに無理矢理俺の体を滑りこませると耐えるような表情がよく見えた。
指で突起だけを執拗に撫で続けると、次第に固くなってきた。

「くっ、ん……」

布越しの刺激でもやはり感じるらしい。
なんとか体をよじって逃げようとするのだが、どうやら腰が抜けたようだ。
いやいやをするように微かに首を振るが、それ以上の抵抗はあまり見られない。
とことんこの人は俺のやりやすい状況を自分で作ってくれている。

俺はピンと固く張った乳首をシャツ越しにべろりと舐めた。
もともと薄い生地のワイシャツは、濡れただけで簡単に透けてしまう。
蓮見の赤く熟れたような乳首にワイシャツが張り付いている様子が、お互いの目に晒される。

「へぇ、蓮見先生エロいですね」
「なっ……!」
「ほら、少し弄っただけでこんなに乳首が、」
「……い、言わな、」

言葉を続けようとした蓮見の口を自分の口で塞ぎ、湿ったワイシャツを脱がせていく。
ネクタイで両腕を縛ってしまったせいで、スーツ同様肘のあたりまでしか脱がせられなかったことに我ながら後悔した。

どうせなら、教官室で丸裸にしてやりたかったのに……。
これでは下手なAVだ、肩と胸を夕日の中であらわにしている蓮見を見てそう思った。

「先生、口のまわりベタベタですね」
「んうっ……、お前が、キスばかりするからだろ」

お前。
何故だかその呼び方をされたく無い。

「先生、名前。俺のこと、名前で呼んで下さい」
「は?た、高島……?」
「はい、もっと呼んで下さい」
「高島……高島」

なぜだろう。
この人から呼ばれると、自分の名前すらも綺麗な音のように思える。
もっと、もっともっと。
もっと呼んで欲しい。
俺の名前、俺だけの名前をその口で、紡いで欲しい。

「先生、もっと呼んで」
「高島……?」
「蓮見先生、もっと!」
「た、高島高島高島!どうだ!」
「はい……先生。たくさん俺の名前を呼んで。これからも。それでいつか、高島じゃなく誠和って……」

俺の言葉は最後まで口にすることは出来なかった。
なぜなら、彼があまりにも綺麗に微笑んでいたから。

口のまわりは唾液だらけ。
スーツは脱がされかけてぐしゃぐしゃ。
場所は汚い数学教官室。
しかも俺らは、今日が初対面。

全てが歪で、悪条件ばかり。

しかし蓮見は、俺を見て困ったような嬉しいような笑顔を見せた。
夕日が部屋を赤く染め、俺たちも赤く染まり。

「せ、先生……俺!」

俺は思わず大きな声を出した。

「な、なんだよ」
「俺、先生の事……、」

そこまで言って、はっとした。
俺は、一体何を言おうと……。

いや、理由は解っている。
彼が……蓮見があんな顔を見せるからだ。
だから……、

「先生、ほら、俺もう我慢出来そうにもないです」

蓮見の細い手を俺の股間の強張りに押し当てると、彼は一瞬泣きそうな顔になった。

ああ、鳴かせたい、泣かせたい、ぐちゃぐちゃにしたい。
俺の欲望はどんどんと強いものとなっていく。

ネクタイで結ばれている手を俺の頭の後ろへと持って行かせる。
それはまるで愛し合っている二人のようで。
俺は蓮見のズボンのベルトを外し、腰を支えながらズボンを下げた。

「ちょ、やめろ!ほんと、んっ!」

トランクスごと蓮見のモノを掴むと、それは首を擡げかけていた。
やわやわと揉むと、やめてくれと懇願される。
しかし残念だが、それは俺の欲望を掻き立てる材料にしかならない。

「んくっ……、はぁ……ん」


どうしよう、
なにかがおかしい。


なんだ、これは。

先月無理矢理抱いた保険医の津村にだって、音楽の春岡にだって。

こんな気持ちになった事など、今まで一度も無い。

こんな。
優しくしたいだなんて気持ち。

蓮見のことを優しく抱きたいだなんて、気持ち良くさせたいだなんて。
甘やかしたいだなんて。
……全部全部初めてだ。


蓮見のトランクスを下げると、勃起しきったペニスが斜めに先端を向けている。
その黒々とした亀頭に、思わずごくりと唾を飲み込む。
そうっと手を伸ばし、竿の部分に握ると蓮見の腰が僅かに浮いた。

「ひゃっあん、やめ、ろ」

竿を扱きながら先っぽをぐにぐにと押すと、早くもとろりとした粘液が溢れ出す。

「先生、敏感すぎ、」
「う、うるさっ、高島が、そんなとこ、さ、触るから、」

泣きそうになりながらも必死に答える姿が可愛くて、俺は早くも自分のベルトを外しにかかった。
ジイイ……というチャックの音にはっとしたのか、俺の股間に彼の視線が集中する。

「え、ちょっ、待て、くぅ……んんぅん」

カリの部分を指でこすり、玉袋を柔らかく揉む。
その隙に俺は、ズボンをずり下げ、ポケットからジェルを取り出す。

淫行優等生には必須の、透明な液。
それを手にとぷりと落とし、蓮見の脚の付け根に塗りたくる。
ジェルはつー……っと肌を伝い、尻の穴へと辿り着く。

「ひっ、なん、今の」

その冷たさにビクリと肩を揺らした蓮見を一気に床に横倒しにし、もう一度ジェルを手の平に広げる。
両手で万遍なくジェルを温め、尻の穴の縁をそうっと撫でる。
馴れない感覚にやはり恐怖を感じたのか、蓮見のペニスは萎えかけていた。

「先生、大丈夫」
「な、なに、が」

蓮見のペニスを優しく握り軽く扱くと、少しだが硬度が増した。
尿道口を重点的にペニスを弄り、尻を揉みながら左右にゆっくりと開く。
蓮見の脚や尻にキスを落とし、ゆっくりと指をアナルへと挿れる。
くちっとした肉の感触が指を包み込み意外とすんなり入った。

「っつ……、はっ、あ」

しかしやはり苦しいのか、俺のブレザーの裾を握りしめ、小刻みに息をしている。
そのあまりの悲痛そうな表情に、思わず指を抜こうかと考えてしまう。

今まで抱いた奴らがどをなに痛がったとしても決して抜こうとは思わなかった。
むしろ、それが俺の興奮をさらに駆り立てていた。
痛い、と泣く保険医に無理矢理体温計を三本挿れたこともある。

しかし、今回は違う。
蓮見の辛そうな表情を見ていると、何故かこちらまで辛くなる。
痛みなど一切与えたくない。
優しさや快楽、そんなものだけで彼を満たしたい。

その間も蓮見の穴は絶えず収縮を繰り返している。
ひくり、ひくり。
すぼみがやわらかく指を締め付け、中は温かさを伝える。
思わず中指をぬる、と中へ押し込むと、

「やぁんっ!」

と蓮見が大きく震えた。

まさか。
もう一度中指をぐちぐちと挿れると、のけ反るようにしてびくびくと脚を開く。

「んぁ、あ、あん、なにこ、れ、んっ」

やはり、前立腺だ。
まさかこんなに簡単に見つかるとは。
先程までの泣きそうな表情とはうって変わって、頬は赤く染まっている。

「先生、これが、前立腺ですよ」
「これがっ、んぅっふ、ぅぁあん!」

指をさらに増やすと、声が鼻にかかるような甘えたものへと変わってゆく。
自分から仰向けになり、腰を指にこすりつけるように動いている。

「本当、淫乱ですね」
「んなっ、ち、ちが、んんぅううっ」
「ほら、自分から腰を浮かせているし」
「ひゃ、や、だ、ってなんか、疼い……て、」

初めに乳首を弄った時に敏感だとは思っていたが、これほどまでに乱れるとは。
差し込む夕日が蓮見の体を照らし、今朝よりも綺麗な存在に思える。
こんなに、ぐちゃぐちゃなのに……。

「先生、もう……いいですよね」

窮屈で堪らなかったトランクスを寛げると、ペニスが顔を出す。
本当はゴムを付ける予定だったのだが、もうそんな余裕も無い。
指を抜き、アナルへとペニスを宛がうと一気にかさまで押し込んだ。

「っひ、くっぃ、あ……」

ぽろぽろと涙を零す蓮見の顔を上げさせ、深い口付けをしながらどんどん奥へとペニスを進める。
まるで誘われているかのように、内側はぬめり締め付けてきた。

必死に痛みを堪える蓮見の額を、黒い髪がさらさらと踊る。


ようやく全てをおさめ、ゆるゆると馴染ませていると、不意に蓮見と目が合った。
綺麗な黒髪と似合いの、漆黒の瞳。
潤み熱を帯びた視線を向けられ、柄にもなく胸が高鳴る。

まさか、という思いを打ち消して腰を前後に動かすと、あんっという声が蓮見の小さな口からもれる。
彼の両腕を戒めていたネクタイを外し、本格的に律動を開始する。
ぐちゅぐちゅという粘液を掻き回すような音が教官室に響く。
部屋の鍵はかけてあるというものの、数学教官室のスペアは職員室にもある。
もし誰かがそれを使い開けてしまったら……。
そう思うと背徳感が脳を駆け巡り、より一層興奮する。

「は、あぁんっや、ぁぁあん、」


グラウンドから運動部の活動する音が聞こえる。

グローブが立てる渇いた音。
コーチのがなり声。
部員の掛け声。

もしかしたら反対に、彼らには俺達のたてる音が聞こえているのでは。
肌と肌がぱんぱんとぶつかり合う音。
ぐちゅぐちゅと卑猥な水音。
蓮見のあげる、甘い嬌声。

「た、か島ぁ、あんっもうっん、」
「なんですか、いやらしいせんせ、い」

流石に俺も、いつまでも冷静という訳にはいられない。
蓮見のアナルがびくびくと痙攣し始めて、ペニスは先程から先走りを零し続けていた。

……そろそろか。
蓮見こピンと張り詰めたペニスを上下に扱くと、

「ん、んっんんぅぅううん、あっぁああああんんっ……!」

と長く声を上げ、己の腹の上にどぷっと白濁を撒き散らした。
それと同時にアナルがきゅううぅと締め付けられ、俺はあってなく蓮見の中に精液を注ぎ込んだ。

「あ、あぁあ、な、熱いのが、な、かに」
「はぁっ、中に、出してしまいました」

それを聞いた蓮見は、泣きそうな顔をしてしがみついてきた。
そしてその時、俺は初めて気がついた。


俺はこの人が、好きなのだ。
俺は初めて、人を好きになったのだ、と。

いきなり強姦をして、事が済んでから気が付くとは……。

これは今までの報いだろうか。
もう俺は蓮見先生の心を手に入れる事は難しい。
そう気付き、絶望した。


しかし。

ぐったりと床に体を預け休んでいる蓮見を見て、思う。
……諦められる訳がない。


ならば。
ならばまた、こうやって今日みたいに犯せばいいのだ。

少しずつ肉体を犯して。
精神を蝕んで。
心を奪って。

蓮見が俺に依存してしまえばいい。
俺無くしてはいられないように調教してしまえばいい。

俺には、そんな考えしか出来なかった。

そうして蓮見を手に入れたなら、今度こそ優しく抱いてやろう。
甘やかして撫でて口づけて。
痛みすらも快感に変わる程の愛情を蓮見に注ごう。
まだまだ時間は、ある。

先生………………。
逃がしませんから、ね。


  END

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あきゅろす。
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