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失格者
06
笹山の悲痛な叫びはしかし男達には届かず、それぞれ好きなように己の欲望のままに動いている。

痛いと泣き叫ぶ笹山を無視し、男は遂に己自身を取り出し笹山の後孔へと宛がった。


男同志は尻を使うと聞いた事がある。
しかし、そんな噂は冗談ではと半分思っていた。
穴が無いからといって尻の穴を使うなんて、まさか。
しかし僕のそんな考えは目の前の光景によって無情にも真実だったのだと知らされた。


ぎち、

そんな音がしそうな程、男のイチモツは笹山のアナルへと無理矢理押し込められていった。


「う、あ、あ、ああああああああ!」


断末魔のような笹山の叫び。
思わず耳を塞ぎたくなるような悲痛な絶叫。

僕は、縄が両手を拘束しているにも関わらず、思い切り腕に力を込めた。

目を瞑り、現実から目を背けようとする。
しかし、瞼の裏には笹山のあの痛々しい姿が浮かんだ。


男は、息も絶え絶えの笹山の体を引き寄せて、ガクガクと揺さぶる。

笹山の開ききった瞳から次々と涙が零れ落ちるのが見えた。
スポットライトの光を受けて、きらきらと雫が輝く。
そしてそれは、このおぞましく汚い空間の中で、唯一汚れのないもの様に僕の瞳には映った。


笹山の太腿を赤い鮮血が滴り落ちる。
ぐちぐちと結合部から泡が溢れ、男は恍惚の表情を浮かべている。



なんなんだこの狂宴は。
僕は、僕と笹山はなぜこんな。



すっと僕の顔に何か触れる。
はっとして横を向くと、トウジが僕の頬に指を滑らせた。


「お前、そんなに泣いてると涙腺が壊れちまうぞ」


気が付くと、僕の瞳からは次々と涙が溢れていた。

ぼろぼろぼろぼろと。

そしてそんな僕を見てトウジは微笑み、

「悔しいか……?でもな、この後もっと酷い……地獄が待ってるぜ」

そう言ってキスをしてきた。







「あっ、ひいああああっあ、あ、あああああっ!」


叫びとともに笹山が大きく体を震わせた。
男が満足そうに、笹山の中から自身をずるりと引き抜いた。

どうやら男がイッたようだ。


笹山の尻の穴からは、白濁した液体がとろとろと零れ始めている。
括約筋が僅かな収縮を見せるも、血と精液が混ざった液体が床の上に水滴を作る。

傍で自慰をしていた男も、そんな笹山の様子を見て一気に上り詰めたらしい。

呆然と床に倒れ込んでいる笹山に近づき、その顔に汚れた体液を降り注ぐ。
顔や髪に精液をかけられながらも、笹山はもう何の反応も示さなかった。

――心が壊れてしまったのかもしれない。

僕はそう思った。



その様子を見た男は、何のリアクションも起こさない笹山を面白くないと思ったのか突然殴りかかった。

頭を、肩を、足を。

先ほど散々弄んだその少年の体を、思い切り殴り始めた。
大人の暴力にまだ未発達の体が耐えきれるわけがない。


そのあからさまな攻撃に、僕は激怒した。


なんなのだ貴様らは!
何様だ!
まだ十六の少年を無理矢理誘拐し犯し挙句の果てには暴力か!


しかし男の行動は止まるどころかどんどんと過激になってくる。
もう一人の男も加わり、二人してぐったりとしたその体に殴る蹴るといった乱暴な振る舞いをする。

カメラを持った二人は、その暴挙を一切止めることもせず、ただただカメラを回し続けている。



すると、一人の男がすっとその場から離れた。
飽きてくれたのか、そう思ったのも束の間、男は傍の機材置き場からあるモノを持って戻ってきた。

ぎらりと鈍い光を放つそれは、今では工事に欠かせない鉄パイプ。


「んんんーっ!!んんんんんー!!!」

やめろ!!
やめてくれ、お願いだからやめてくれ!!

僕は唾液でぐしょぐしょになった布きれの奥で喉を震わせて叫んだ。



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あきゅろす。
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