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失格者
05

「なに……や、やめ」

見知らぬ男の手が、笹山の髪に触れる。
梳くように撫でるように柔らかく、しかしそれすらも笹山にとっては恐怖でしかないのだ。

別の男が、笹山のワイシャツのボタンを全て外し終えた。
左右にシャツを開かれ、まだ幼さの残る肌を男たちの眼前に晒す。
カメラを持った男が笹山に近づき、その怯える姿を撮ってゆく。

なんだこれは。
なんの冗談だ。

髪を弄んでいた男が笹山の体を起こし、別の男が学ランと一緒にワイシャツを脱がす。
肌を撫でさすりながら脱がしていく姿に僕は怒りがこみ上げるのを感じた。
何が起きているのか、そして何がこれから起ころうとしているのか笹山には分かっていないようだ。
目を見開きながら辺りをせわしなく見ている。

男が笹山のズボンに手を這わせた。
ズボンの上から足の細さや肉の付き方を確かめるように、ぬるりと触っていく。
別の男が晒されている笹山の腹や胸に手を滑らせている。

二人掛かりで一人の少年の体を触っている。
そして少し離れた場所では別の男達がそれぞれカメラを持ち、そのおぞましい様子を撮影している。
僕は今までこれほど奇怪で不快で、そして不気味なものを見たことなど無い。


「やだ、な、なにす……ひっ」

べろり、とざらついた男の舌が笹山の乳首を舐めた。
舌で突くように、転がすように、ふやかす様に。
指でこねくり回され、時に胸を掌で包むように揉まれている。
何度も何度も執拗に男はその小さな二つの突起に悪戯をし続ける。
そしてその度に笹山が不快を表わす声を上げる。

もう一人の男が笹山のズボンのベルトを外しチャックを下げる。
その開いた隙間に手を入れ、何かごそごそと手を動かし続けている。
脚をばたつかせ抵抗を試みる笹山の願いも虚しく、男はあっさりとズボンを脱がしてしまう。

乳首を弄っていた男は首筋や鎖骨を舐め回しキスを落とし、笹山の白い体に紅い跡を残す。
所有の証の様なその醜い跡が唾液に塗れる。
もう一人の男も、笹山の太腿や腹に鬱血を幾つも残す。

「う、うあ、あ……や、やだ」

不意に男が立ち上がり、自らのベルトを緩め始めた。
まさか。
そう思った瞬間、男は己自身をぬっと取り出した。
そして、呆然としている笹山の口に思い切り突っ込んだ。

「うぐん……んうう、はあ、あぁう」

黒く汚らしいものを口に押し込まれ不快に顔を歪める笹山に、男は低い声で

「噛んだらどうなるかわかっているな……?」

と呟いた。
それを聞いた笹山はびくりと体を震わせ、一気に泣きそうな顔へと表情を変えた。
太くビンと張りつめたソレが笹山の咥内を荒々しく攻め立てる。

気持ちが悪い。
僕は男のイチモツを咥えさせられている笹山の横顔を見て、吐きそうにすらなった。

男の陰毛が笹山の小さな口の周りに蔓延りっている。
しかしそんな事もお構いなしに、男は腰を前後に揺すり己の快楽を満たすことのみに動いている。
ぐちゅぐじゅ。
口の端から唾液だか先走りだか分からぬ得体の知れない汁が滴る。

「ふっううぅ、んんううっぅう」

笹山はもはや、泣きながらされるがままになっている。

悔しい。
何故笹山があんな目に。
いや、いずれ自分もああなるのだろう。
悔しい。
何故僕たちがあんな目に合わなくてはならないのだ。

笹山の口を犯している男の傍では、もう一人の男が笹山の下肢をいやらしく触っている。
下着を剥ぎとり晒された素肌に、舌をぬるぬると這わせている。
小さな尻を両手でくにゅくにゅと揉みほぐし、笹山のペニスをれろれろと舐める。
啜るように先端を強く吸い、陰嚢を舌で転がす。
笹山は腰を引き懸命に逃げるが、男はそれを許さず尻を強く掴む。
そしてそのまま慣らしもせずに強引に指を尻の穴へと差し込んだ。

痛かったのだろう、笹山が咥えていたペニスを噛んでしまったらしい。
男が

「い゛っ!」

と声を上げ、笹山の髪をぐいと掴んで引っ張った。
そしてそのまま思い切り顔を殴りつけた。

「てめえ、噛んだら承知しねえっていっただろうがよ、ああ゛!?」

そう言って、もう一度強く殴った。
頬にものすごいパンチを受け、その衝撃で笹山は後ろに勢いよく倒れ込んだ。

しかしそんな笹山に構うことも無く、男は萎えてしまった己に手を添え、上下に激しく擦り始めた。
どうやら自慰をして済ませるらしい。

もう一人の男は、やりやすくなったとばかりに笹山に近づきその身をうつ伏せにさせた。
そして尻を持ち上げさせ再びアナルへと指を差しいれる。

「いっ!いたあ、あっい、いた!い!」


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