・Episode - 3
30:名無しさん
07/19(日) 10:47 RJZ+dJOXO
・Episode - 3
翌日、モララーはいつものように朝を迎える。
ベッドから降り、普段なら真っ先に台所に向かうが今日からは客が一人住み着いていた。客を起こすために客間へと向かい扉の前に立つとノックすることなくズカズカと入っていった。
( ・∀・)「おい、起きろ。早速仕事が待ってるぞ」
( -ω-)「んん……ツンちゃんハァハァ……」
(#・∀・)「………」
(#)ω^)「おはようございますお」
( ・∀・)「あぁ、早速だが洗濯物を庭に干してきてくれ」
(#)ω^)「分かりました」
洗濯物が入った籠を抱え急いで庭へと向かうブーン。手際よく洗濯物を干していく。
ブーンは何かに怯えるような様子だった。
モララーは朝食の準備に取り掛かり、次々とおかずを作っていく。
すると、2階から階段を駆け下りてくる足音が聞こえてきた。ツンが起きたようだ。
ξ゚听)ξ「兄さんおはよう!」
( ・∀・)「あぁ、おはよう」
ξ゚听)ξ「ブーンも一応、おはよう」
( ^ω^)「おっ!おはようだお」
(;^ω^)「てか一応って……」
そんなこんなで、一人増えながらも変わらない朝を迎えたモララー家。
朝食を終え支度を済ませたツンとブーンはそれぞれ学校と仕事へ出掛けた。
ξ゚听)ξ「兄さん、いってきます!」
( ・∀・)「いってらっしゃい、気をつけろよー」
( ^ω^)「いってくるお!」
( ・∀・)「さっさと行け」
( ^ω^)「ツンちゃーん、待ってくれお!」
ξ゚听)ξ「うるさいわね!ついてこないでよっ!」
( ・∀・)「朝から賑やかだな……」
騒々しい二人を見送り、家の中に戻ろうとするモララー。
そこに、二人組の男女が現れモララーを呼び止めた。
31:名無しさん
07/19(日) 11:33 RJZ+dJOXO
「待ってくれ」
そこにはスーツを着込んだギコがいた。
( ・∀・)「ん……お前」
(,,゚Д゚)「よう、悪いなこんな朝早くから」
( ・∀・)「………」
モララーはギコから視線を外し隣にいる女性に視線を移す。
同じようにスーツを着こなす女性、多分ギコと同じZECTとやらに所属しているのだろう。
川 ゚ -゚)「初めまして。クーと申します」
( ・∀・)「………なんの用だ?」
(,,゚Д゚)「いや、クーさんがお前と話したいって言うから、案内してきたんだ」
( ・∀・)「お前に此処を教えた覚えはないが」
(,,゚Д゚)「ま、まぁそれはいいじゃないか…で、時間あるか?」
( ・∀・)「………此処では何だから、上がれ」
親指で自分の家指すとギコ達を家の中へと招き入れた。
ギコ達をリビングに座らせ、モララーもギコ達の前に座る。
( ・∀・)「で、俺と何を話したいんだ?」
川 ゚ -゚)「ギコから聞いたよ、君がライダーだと」
( ・∀・)「あぁ、それがどうした?」
川 ゚ -゚)「単刀直入に言う。君もZECTに入ってくれないか」
クーは真剣な眼差しでモララーを見つめる。
( ・∀・)「……」
川 ゚ -゚)「ワームによる被害が絶えないのは知っているだろう。ワームから人類を守るために、力を貸してほしい」
( ・∀・)「…断る」
モララーはZECTになど興味がなかった。また、組織というものに縛られるのも彼の性格上無理があるだろう。
(,,゚Д゚)「頼む!お前の力が必要なんだ!」
川 ゚ -゚)「…この通だ」
クーは椅子から立ち上がるとモララーに向かい深々と頭を下げる。
ギコは先輩が頭を下げている様子を見ると急いで同じように起立し頭を下げた。
(,,゚Д゚)「頼む!」
( ・∀・)「おい……頭を上げて座れ」
( ・∀・)「お前達がいくら頼んでも、俺は入る気はない。俺は俺のやり方でワームと戦う」
川 ゚ -゚)「………そうか」
モララーの言葉を聞いたクーは、今彼を説得するのは無理だと判断した。
川 ゚ -゚)「わかった、こんな朝早くに邪魔してすまなかったな。ギコ、帰るぞ」
(,,゚Д゚)「あっ、はい……」
クーは部屋を出る際再びモララーに頭を下げ、家を出ていった。ギコも後に続いて家を出ていく。
32:名無しさん
07/19(日) 14:44 RJZ+dJOXO
・ZECT本社
ZECT本社内の一室にて、シャキン達が集まっていた。
そこにはギコやクーの姿もあり、モララーについて話をしているようだ。
(`・ω・´)「この前のライダー、お前じゃなかったらしいな」
(,,゚Д゚)「はい…」
川 ゚ -゚)「モララーという者。何故かベルトを持ってた」
(*゚ー゚)「ZECTの者じゃないんですか?」
川 ゚ -゚)「どうやら違うらしい。ZECTの持つベルトはギコが持つ1つしかないはずだが…」
(`・ω・´)「そのモララーとかいう奴、どうするんだ?」
川 ゚ -゚)「…ZECTに入らないライダーは抹殺しろと、フサギコさんから言われている」
クーの発言にシャキン達の表情が強張る。
静まり返る中、ギコが口を開く。彼には抹殺しなければならない意図が理解できなかった。
(,,゚Д゚)「抹殺って……どうしてですか!」
川 ゚ -゚)「さぁな、本部の命令だ」
(,,゚Д゚)「クーさんはそれでいいんですか?命令に従うだけで――」
(`・ω・´)「ギコ!口を慎め」
(,,゚Д゚)「――……すみません」
ギコは理解できないどころか、反対だった。
何の害もない人間を組織のためなら殺してもいいのか、と。
川 ゚ -゚)「気にするな、お前の気持ちもわかる」
クーはギコに近寄りそっと肩に手を添える。
上下関係を大切にすることは分かっていながら、その圧力に自分を貫き通せない悶しさにギコは悩まされていた。
33:名無しさん
07/19(日) 16:02 RJZ+dJOXO
その命を狙われているかもしれないモララーは、正式にカブトの資格者となった為にカブト専用のバイクに乗り買い物に出ていた。
その途中に、モララーは見覚えのある少女を見つける。
メモ用紙のような小さい紙を見ながら何かを探しているようだった。
モララーはバイクで背後から近寄り声をかける。
( ・∀・)「よう」
从 ゚∀从「ん……あ。あんた、あのときの!」
( ・∀・)「あぁ。何してるんだ?」
从 ゚∀从「いや、お礼言おうと思ってさ、あんたの家探してたんだ」
( ・∀・)「ほう、律儀だな」
从 ゚∀从「――あ、折角だからうちの店来ないか?喫茶店やってるんだ」
( ・∀・)「…あぁ、いいだろう。場所さえ教えてくれれば乗っけていくが」
从 ゚∀从「あ、頼むよ!」
ハインリッヒは後ろに乗りしっかりとモララーに掴まるとハインリッヒが働いているという喫茶店に向かいバイクを走らせた。
――――――
ハインリッヒの案内通りの道を走り喫茶店へと到着したモララー達。
二人はバイクから降り店の中へ入っていく。
店の中にはハインリッヒの母親が居て、テーブルを拭いていた。
J( 'ー`)し「いらっしゃいませー。あ、おかえりハイン」
从 ゚∀从「ただいま。適当に座っててくれ」
言われた通り適当な場所に腰をかける。
ゆったりとした雰囲気漂う、純白の壁紙に綺麗な内装をした店内。居るだけで落ち着くような空間。
店内を見回しモララーはこう言った。
( ・∀・)「綺麗な店ですね」
J( 'ー`)し「そう?ありがとうね」
从 ゚∀从「前に話しただろ?あのとき助けてくれたモララーさんだ」
J( 'ー`)し「あら、そうなの!娘を助けていただいてありがとうございます」
娘の恩人だと知ると慌ててモララーの下に駆け寄り深々と頭を下げる。
( ・∀・)「いえ、礼には及びません」
从 ゚∀从「今何か出すから、ちょっと待っててよ!」
( ・∀・)「あぁ、わかった」
と、そこへ店の扉を空けある人物がやってきた。
35:名無しさん
07/20(月) 14:20 cO6T2fQdO
(,,゚Д゚)「こんにちはー」
J( 'ー`)し「ああ、こんにちはギコくん」
慣れたようにハインの母親と挨拶を交わすギコ。今朝のようにスーツではなく普段着だ。
客として来たかと思えば、そのまま休憩室へと向かっていった。
しばらくしてエプロンを着こなして戻ってくると、モララーの顔を見て笑顔で接客の挨拶をする。
(,,゚Д゚)「いらっしゃいませ」
( ・∀・)「あぁ」
挨拶を終えたギコはカウンターの中に入って―――いかなかった。
(,,゚Д゚)「……あ!お前!」
( ・∀・)「よう」
从 ゚∀从「え…何?知り合い?」
(,,゚Д゚)「えっ、まぁ…そんなとこだ」
( ・∀・)「俺はこんな奴知らん」
(,,゚Д゚)「はっ?なんだよそれ!」
从;゚∀从「……?」
( ・∀・)「ところでお前、こんなとこで何をやっている?」
(,,゚Д゚)「何って、見りゃわかんだろ?働いてんだよ」
( ・∀・)「此処で?お前の職場はゼクt(;,゚Д゚)「ああああああ!おわああっはっはっはっ!」
(;・ ・)「んんっ!?」
モララーの言葉を遮るように訳の分からない声を張り上げながら強引にモララーの口を手で塞ぐギコ。
その手を掴み振り払うモララー。
36:名無しさん
07/20(月) 14:27 cO6T2fQdO
( ・∀・)「ッいきなりなんだ!」
(;,゚Д゚)「ちょ、ちょっと来てくれるかなー!」
( ・∀・)「あっ、おい!」
モララーの手を掴み店の外まで慌てて引っ張りだす。
J( 'ー`)し「……?」
从 ゚∀从「なんだあいつら……」
取り残された二人は何がどうなっているか分からず、ただ茫然と突っ立っていた。
一方、店の外の二人は――、
( ・∀・)「なんなんだお前は…」
(,,゚Д゚)「俺がZECTに所属してることは誰にも言うな」
店内の二人に聞こえぬよう小さい声で話すギコ。
何やら自分がZECTであることは知られたくないようだ。
(,,゚Д゚)「ZECTは秘密組織だから、下手に口外したくないんだ」
( ・∀・)「ほう、何故組織の存在を隠すのかが理解できないが…まぁいい」
(,,゚Д゚)「とにかく、頼むぞ」
モララーは話を終えると店の中に戻ろうとする。
しかしギコはモララー抹殺の件をふと思い出し、扉のドアノブに手をかけたモララーを呼び止めた。
(,,゚Д゚)「――待て!」
その声に不機嫌そうな表情を浮かべながら振り向く。
( ・∀・)「……まだ何かあるのか?」
(,,゚Д゚)「――ZECTが、仮面ライダーカブトの命を狙っている」
37:名無しさん
07/20(月) 15:09 cO6T2fQdO
( ・∀・)「………ほう」
ゆっくりとギコに近付きながら言葉を繋げる。
( ・∀・)「ZECTは人類を守るためにワームと戦っている組織と聞いたが……随分話が違うな?」
図星を突かれ何も言い返せないギコ。
ギコ本人も同じことを思っていた為、ただモララーの言葉に耳を傾けるしかなかった。
( ・∀・)「俺をZECTに入らせる為の脅迫か?」
(,,゚Д゚)「それは違う!――俺にもよくわからないんだ」
(,,゚Д゚)「なんで本部はお前を抹殺しようと考えたのか…わからない、それに俺は反対してる、だからお前に知らせた」
( ・∀・)「……まぁ、俺を潰す気でいるなら、返り討ちにしてやるまでだ」
(,,゚Д゚)「…………」
そこに、ギコの携帯が着信音を鳴らし出す。ポケットから携帯を取り出し電話に出る。
モララーはその様子を見ると店に戻ろうとした――。
(*゚ー゚)『ギコ君、ワームよ!すぐに来て!』
(,,゚Д゚)「ワーム!?わかりました、すぐ行きます!」
モララーはワームという言葉を聞けば立ち止まり、再びギコの方へ振り返る。
( ・∀・)「ワームか?」
(,,゚Д゚)「あぁ、そうだ!」
( ・∀・)「俺も行こう」
(,,゚Д゚)「本当か…?助かる!」
38:名無しさん
07/20(月) 15:10 cO6T2fQdO
ギコとモララーはそれぞれのバイクに跨がりワームの出没現場へと急いだ。
ワーム出没現場では―――。
既にゼクトルーパーが待ち構えており、シャキン達が乗ったワゴン車も到着していた。
(`・ω・´)「今回は俺達だけでは手に負えない、シャドウが到着するまで持ちこたえるんだ」
外に出てシャキンが直接ゼクトルーパー達に呼び掛けていた。
ワゴン車のドアが開き、しぃが顔を覗かせシャキンを呼び出す。
(*゚ー゚)「シャキンさん、ワームのデータが出ました」
その場から離れワゴン車に乗り込み、モニターに映し出された成虫体ワームのデータを見るとシャキン。
(`・ω・´)「アラクネアワーム・フラバス、ニグリティア……以前カブトが倒したアラクネアワームと同種か」
そこに2台のバイクが到着した。ギコとモララーだ。
モララーはバイクに乗ったままだが、ギコはバイクから降り、急いでワゴン車に乗り込んでいった。
(`・ω・´)「来たか、ギコ」
(,,゚Д゚)「シャキンさん、カブトを連れてきました」
(`・ω・´)「なんだと!?」
ギコの発言に目を丸くするシャキン。
ワゴン車のドアを空け辺りを見回すしぃ。するとそこには――、
39:名無しさん
07/20(月) 15:52 cO6T2fQdO
――出没していたワームがいた。モララーの姿はない。
「撃て!」
ワームに向かい一斉攻撃を仕掛けるゼクトルーパー。幼虫体ワームを1体ずつだか倒していく。
(`・ω・´)「よし、その調子で殲滅しろ!」
(*゚ー゚)「シャキンさん、2体のワームが脱皮します!」
視線の先に徐々に殻を剥がしていく2体の幼虫体ワームがいた。
脱皮を遂げ成虫体となったワームは、アラクネアワーム・フラバスとアラクネアワーム・ニグリティアとなった。
そして、ゼクトルーパーの攻撃を振り切り反撃を仕掛けてきた。次々と倒されていくゼクトルーパー。
―――途端、フラバス、ニグリティアの背後から攻撃をするゼクトルーパーが現れた。
しかし、シャキンが率いるゼクトルーパーとは違った。ボディスーツに黄色のラインが縦に引かれている。
(`・ω・´)「来たか、シャドウ!」
彼等はゼクトルーパー シャドウ。ZECTの精鋭部隊だ。
そして、その隊長を務めるのは―――。
川 ゚ -゚)「各隊、旋回しワームを包囲。退路を断て!」
今朝、ギコと一緒にモララー家を訪れたクーだった。
クーはシャドウの隊長で、ワームとの戦闘もこなす。しかし、シャドウとは違いボディスーツを着用していなかった。今朝のスーツ姿のままだ。
クーはシャドウの描く円陣の中に入り、右手を天に翳す。
すると、蜂の形をした機体が羽根の音を鳴らしながら飛んできた。
その蜂はクーの右手に収まり―――、
川 ゚ -゚)「変身!」
左手首につけたブレスレットにその蜂――ザビーゼクターを装着させた。
カブトと同じように、ザビーゼクターから電子音声が発される。
《HENSHIN》
<=( | )>「キャストオフ!」
《CAST OFF》
《CHANGE WASP》
(_/( \=/)「…………」
クーの正体は、ZECTのシャドウ部隊隊長兼仮面ライダーザビーだった。
変身したザビーは2体のワームに向かい突撃していく。
(_/( \=/)「ふんっ!」
加速をつけワーム達の前でジャンプすれば横に流れるように蹴りを入れる。が、フラバスとニグリティアはこれを横に回転し回避。
起き上がろうとするフラバスに体勢を整えさせまいと力強い蹴りを入れその場に崩させる。
その背後からニグリティアが襲いかかろうとした瞬間、
「撃て!」
40:名無しさん
07/20(月) 18:56 cO6T2fQdO
ワームを包囲するニグリティア側のシャドウ達がニグリティアに一斉攻撃をする。
ザビーが地面に倒れるフラバスを無理矢理起こし頬に一発拳を食らわせると肩を掴みニグリティアに向かい投げ飛ばす。
フラバスの重みで地面に倒れたニグリティアとフラバスを、シャドウは距離を詰め畳み掛けるように攻撃。
(`・ω・´)「流石にチームワークが完璧だな…」
(,,゚Д゚)「これが、クーさんの戦い方……」
その様子をワゴンから降りて見ていたシャキン達。
しかし、好戦がいつまでも続くわけがなかった。
フラバスとニグリティアはクロックアップし、1人のシャドウを殴り飛ばす。
「うわあっ!」
殴り飛ばされたそのシャドウはマスクが外れてしまい、大きいダメージにより地面に倒れたまま動けなかった。
(;'A`)「っう……!」
(_/( \=/)「ドクオ!」
クロックアップをきっかけに、別の幼虫体ワームが次々と現れる。シャキンはザビーの指示に従うようゼクトルーパーを援護に向かわせた。
(_/( \=/)「C小隊、仲間を援護しつつワームを攻撃」
(_/( \=/)「A・D小隊は前方から、B小隊はゼクトルーパーと共に後方から挟撃しろ」
指示を終えたところに、クロックオーバーした2体が同時にザビーに襲いかかる。
瞬時に攻撃をかわし、尚攻めてくる2体の攻撃をなんとか防ぎながら隙を見て交互に攻撃をするザビー。
(_/( \=/)「ぐはっ!」
しかし、顔面への蹴りを不意に受け吹き飛ばされてしまう。
(_/( \=/)「くっ…!」
倒れた隙をつき攻めの手を強めようとザビーに迫るフラバスとニグリティア。
そこに――、
「グアァッ!」
「ゴオォゥッ!」
2体の体に"何か"が突撃し怯ませた。
それは導かれるように飛翔し――主の下へと戻った。
( ・∀・)「変身!」
《HENSHIN》
カブトに変身したモララーはワーム達に近寄り腹部に拳と蹴りを入れ殴り飛ばした。
(_/( \=/)「カブト……」
<=( | )>「まさか、お前がライダーだったとはな」
(_/( \=/)「……クロックアップして一気に倒すぞ」
<=( | )>「いいだろう。キャストオフ」
《CAST OFF》
《CHANGE BEETLE》
(―ЮYO)「クロックアップ」
(_/( \=/)「クロックアップ!」
41:名無しさん
07/20(月) 19:46 cO6T2fQdO
カブトはベルトのスイッチを、ザビーはバックルの横を掴み引き抜くようにベルトを擦る。
それに対するように再びクロックアップするフラバスとニグリティア。
《《CLOCK UP》》
高速の時間の中で対立するカブトとフラバス、ザビーとニグリティア。
互いにワームの攻撃をかわしながら的確に攻撃を与え追い詰めていくカブトとザビー。
(―ЮYO)「ッ!」
(_/( \=/)「はっ!」
相手が攻撃してできた隙をつきながら何発ものパンチを食らわし、胴体に蹴りを入れ殴り飛ばすザビー。
そして最後のトドメを刺す。
(_/( \=/)「ライダースティング!」
ザビーゼクターの胴体にあるスイッチを押すと、電子音声が発され黄色い電流が流れるようにザビーゼクターにパワーが溜まっていく。
ザビーゼクターに仕込まれた針を全て放ち――。
《RIDER STING》
(_/( \=/)「はあぁぁぁっ!」
立ち上がったニグリティアに左拳を突き出し、胴体に針を突き刺した。
「ギャアアアア!」
突き刺されたニグリティアの体中を強力な電流が流れ体を麻痺させれば、爆破し消滅した。ザビーは見事ニグリティアを撃破。
同時にカブトは―――。
「グル、グ…ォ……」
フラフラと今にも倒れそうながらも必死に立ち続けるフラバス。カブトは容赦なく破滅のカウントダウンを奏でる。
《ONE、TWO、THREE》
(―ЮYO)「ライダー…キック」
《RIDER KICK》
(―ЮYO)「ふんっ!」
フラバスの前に立ち、脚を高く上げ回し蹴りを顔面に食らわす。
その衝撃でついに倒れたフラバスは時間が経つことなく爆発した。
2人が必殺技を放つとクロックアップは強制的に終了し、元の時空に戻る。
幼虫体ワームも全て倒されていた。
《CLOCK OVER》
(`・ω・´)「…倒したか」
(,,゚Д゚)「…2人が一緒にワームを倒せば、全滅も夢じゃない…!」
(_/( \=/)「………ドクオ!」
するとザビーは、先程ワームによって負傷した1人の隊員の下に駆け寄っていく。
(_/( \=/)「ドクオ、大丈夫か?」
(;'A`)「はい…すみません、クーさん。足を引っ張ってしまって……」
(_/( \=/)「気にするな、お前はよくやった。急いでドクオを運べ」
救急部隊がドクオを担架に載せ、車内に運び込む。
42:名無しさん
07/21(火) 08:26 Q6RjYc5aO
救急隊員に運ばれていくドクオを見届けたザビーは、カブトの方へと振り返りゆっくり近付いてくる。
(_/( \=/)「……我々は、人類を守る為に戦っている」
(―ЮYO)「………」
(_/( \=/)「君の力が必要だ、我々と共に完全調和…パーフェクトハーモニーを奏でよう」
そう言うと、カブトに手を差し延べるザビー。
一度目の説得は失敗に終わったものの、ザビーは二度目の可能性とカブトを信じていた。
何故なら―――カブトを抹殺しなければならなくなるから。
だが、そう上手くはいかなかった。
(―ЮYO)「パーフェクトハーモニー……か」
(―ЮYO)「言っただろう、俺は自分のやり方でワームと戦うとな。俺は天の道を行く」
(_/( \=/)「そうか………。残念だ」
すると、シャドウがカブトとザビーを素早く包囲し始める。
シャドウが狙いを定めるターゲットは―――カブト。
ギコはその様子を見ると、最悪な事態を察知する。
(,,゚Д゚)「……まさか……」
(―ЮYO)「…俺を消すか?」
(_/( \=/)「君が組織に刃向かうなら、私のやることはひとつだ」
ザビーはカブトの正面に立ち、互いにマスクに覆われたその中の人物を見据える。
静寂が辺りを包み込む、そして―――。
・Episode - 3 END
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