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03

「アキくん…?どうかしたの?固まって…」

「え?…あ、いや何でもないよ」

「ならいいんだけど」


昨日のことを思い出して動作が止まっていたらしい。

テレビの時計を見れば7:10だった。



「やべっ!」

急いで支度をしにドタバタと二階へ上がった。


寝間着にしているTシャツとゆるいズボンを脱ぎ捨て、制服に腕を通す。

鞄の中身はだいたいのものを学校に置いてるから筆記用具と体育があるので体操服。

ポケットに携帯を入れて階段を降りた。




「じゃあ行ってくんね」

「行ってらっしゃい」

姉ちゃんは今支度中だ。学校が家から結構近いからな。


リビングにあるお茶を口に含み、玄関へ急いだ。



「良かった」

まだ先輩は来ていないみたいだ。


やっぱり一応恋人という立場であるし、鬼塚天馬というフルネーム呼びはまずいかなと先輩、と言うことにした。

まあ心の中だけだからどっちでもいんだけどね。



ブルンッ ブロロロッ

どこかで聞いたことがあるような音。たしか先輩の………バイク!?








「はよ」

「お、おはようございまちゅ…」


だぁあああ!!
また噛んだっ

カァアアと顔を赤くしていると頭に手を乗せて二、三回軽く叩かれた。
気にするな、という意味らしいけど。



それにしても、バイクに跨る鬼塚先輩は誰よりもかっこいいと思う。

長身で、足が長いのがいい。本当に綺麗なライン足だ。





「じゃあ行くか、」

「どうやってですか?」

一応、先輩に聞いてみた。一応ね、一応。

…まっさかぁー
乗るなんて事言わないよね!?






「二人乗りするに決まってっだろ」

あははー
やっぱりそうですかー
そうですよねー





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