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例えば、明日世界が終わるなら




「世界はどうやら2012年で終わるらしいけど本当かナァ?」

「…なんだ、唐突に」

「ホラ、例のマヤ文明のアレだヨ」

「…仮にそうだったとしてどうする」

「や、どうせなら明日世界の終わりが来ればイイのに、ネ」

「何故だ?」

「ん〜、だってさ…」

「…」

「それなら最期の時までユーリの傍に居られるのに、って思って」

「…、」

パシッ

「ったぁ〜!なんで叩くのさ」

「お前は、年月が経って…それで…!
いつか私から離れるつもりでいると言うのか…?」

「違うヨ、そうじゃナイ。」

「…?」

「だって僕はどの道君よりも早く寿命が来てしまうでしょ?
…世界の終わりが明日ならさ、このまま一緒に死ねるのに」

「……」

「君を置いて逝くなんてしたくないんだよ」

「ふん、貴様は馬鹿だな」

「酷いナァ、大真面目に言ってるのに」

「お前が死ぬその時には、私も共に命を絶ってやる」

「君って滅茶苦茶な事をたまに言うね。あ、いつもか」

「私に不可能など無い」

「そーお?」

「…信じないのか?」

「んー…」

「なんだ」

「誰かを、信じる事は怖いねぇ……」

「……」


「でも、僕が君の事を信じているのなんて分かりきっているでしょう?」


「そうだったな」

「そうだヨ」


「…」

「……」

「けれどお前は、」

「?」

「私の事を理解していないだろう。…私はお前と共に死ぬのではなくお前と共に生きていたいのだ」

「僕も、同じだよユーリ」

「ならばもう、死ぬ時の事なんて考えるのはよせ」

「ん、分かったヨ。君がそう言うのなら、」

「それに…!2012年に世界が終わるというのも地球での話だろう。
仮にそれが本当だったとしてもメルヘン王国はそのままだ。
…私もな。だから貴様が気に病むものは何もない」

「悩んでいる訳じゃないよ。…僕はいつだってユーリのコトしか、考えてないさ」


「…やや話がズレていないか」

「…」

「スマ、」

「………」

「おい…人の話を聞け…スマイル!


















お願いだから、どうか…














最期だなんて、嘘だと言ってくれ……」

























『 ごめんね。 』


















++++++++++++++++++++++++++++

長編連載の悲劇〜に収めたかったけど無理そうだったのでこっちで補足的な会話文←

スマは自分が消える日を判っていて、でもはっきりとは言わない気がします。
それをユーリさんは悟っているけど認めたくはない的な…ぁぁぁぁ切ない話書きたい←


(10,1/13)

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あきゅろす。
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