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全ては君への






―――――ああ、君は他の奴に持って行かれるんだ。














君は僕に、言う。


“好きな人が出来た”と。

あぁ、出遅れたな。

僕が素直になれない内に君は奪われた。

すごくショックな筈なのに、何となく予想していたから分かったんだ。

察知してたんだよね、心のどこかで…

君の気持ちが向いているのは、僕じゃないって事に。


悔しいなぁ…

僕の方がずーっと。

ずっと長い時間、そう…

誰よりもずっと長い時間、君と一緒に居たっていうのに。

幼い頃から、ずっと君の傍で、君の隣で、君のことを。

見てきたっていうのにさ。

横から急に現れた奴の方を選ぶんだもの。


でも。

当然と言えば当然かもね。

だって僕は自意識過剰だっただけ。

もしかしたら、君も僕の事好きかも…だなんて、どうしてそんな風に思ったんだろうね。

ふと目が合った時

指先が偶然触れ合った時

微笑みを向けられた時

もしかしたら…なんて思ったのは僕の勘違いだったってこと。

そりゃ、そうだよね…

あー、僕バッカみたい。


一人で空回りして浮かれてただけ。
君の何気ない仕草ひとつひとつに。


だって僕は自分自身の気持ちに気付いたその瞬間から、隠す事に必死で…

君の気持ちを考えている余裕、無かった。

自分自身の事に精いっぱいだったから。

君の事大切にしたいのに、反面…誰にも渡したくない、僕だけ見ていてほしい、だからずっとこのままでいてほしい…

そんな、幼稚な思想しか生まれなかった。

結局は、その想いも引っくるめて全部。

全部全部全部。


心の内に秘めて絶対に出さないように。

バレないように。

ひた隠しにしてきた僕の気持ちはきっと君には届いてない。


だから


それならまだ君の傍に居れるよね?

僕さえ、君に“想い”を伝えなければ…

まだ、僕達はいつまでも『友達』


ねぇ、『友達』のままだったらさ…

ずっと

君と一緒に居れるもの。

良かった。

バレないように、今まで上手く取り繕って。

うん、そうだ。

これで良かったんだよ、ねぇ?


もう、君の隣には居られなくなっちゃったケド…


でもさ、ひとつだけお願いだよ。

幸せになって?

それは僕だってすぐには吹っ切れない。

そんなすぐには、諦めたくなんかない諦められない。

それでも君が笑顔なら、仕方ないじゃんか。


君が幸せじゃなきゃ、ヤダ。

もし君を不幸にする奴なんかだったら、僕が君を奪うよ?

だってさ、そうじゃない。






君のこと、一番愛してるのは僕だもの。


絶対誰にも、この気持ちだけは負けやしないからね。





君はこんなにも近くに居るのに。

それなのにこんなにも、遠い。

君には僕がきっと見えていないんだ。

あの時から…僕が少しでも気持ちを表す事ができていたなら君は、僕の方を振り向いてくれましたか?



…なんて、今更。


馬鹿だね、僕は。

またおんなじ事繰り返してる。

素直になれないままずっと損してる。

すれ違いの毎日。


それでもいつかは、



最後には、








僕の事見てほしい、だなんて。








なんて、我儘で子供なんだろう。

笑っちゃうよねぇ…

霞む視界の中、曖昧に漂う世界で確かに分かること。


僕が救いようの無い馬鹿だって事実。


それだけ。














(どうして…おまえは引き止めてはくれなかったのだろう)











――――――――――――――

くらーーーーーーい/(^o^)\

や、まぁたまには…イイんじゃないですか?…ネ?←
こんなすれ違う二人も…(笑)
当サイトは基本スマユリはらぶらぶですよ^^^

ちゃんとした話でいつかSSにupしたいナ〜

(09'5/28)

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あきゅろす。
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