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Confusion!!(修正前)
4.
3月に入り、街はわずかに慌しさを見せ始めた。

受験が終わり始め、悲喜こもごもの表情を見せる学生達。
あるいは、決算期に追われてせわしない顔で動き回る会社員達。
職とも学業とも無縁に、いつもどおりにたむろしている若者達。

様々な人々が、寒さの薄れ始めた街中を埋め尽くしている。

しかしー近頃池袋が慌しいのは、決して季節のせいだけではなかった。
そして、そんな街の中に息づく者達もーその異常を少なからず感じ取っていた。


♂♀


「……やばいよなあ」


私はネットカフェのPCでニュースを見ながら1人ポツリと呟いた。
夕べ斬られた人で、通り魔の犠牲者は50人超えだそうだ。

ーこういう話を聞くと、狩沢さんとか遊馬崎さんは、マンガみたいって言って興奮するのかな。

狩沢さん、遊馬崎さん、そして門田さん。

先日の『ダラーズ』の初集会の時に知り合いになった。

狩沢さんは、私の中ではお姉さん的存在で、とってもテンションが高い人だ。
遊馬崎さんは白人とのハーフで、テンションの高さと二次元への愛は狩沢さんに負けない位凄まじい。
門田さんは男前の凄く優しい人で、折原さんと同居してた私を凄く心配してくれた。

久々に会いたいな、あの人達に。

狩沢さんと遊馬崎さんの話はついていけない事が多いけど、彼らと一緒にいると、自分まで気分が晴れてくるのだ。
そして、そんな彼らを暖かく見つめつつ纏めてる門田さん。

私には、彼らの関係がとても微笑ましくもあり、羨ましくもあった。

回想に浸っているとー突然、私の携帯のバイブ音が鳴り響いた。
受信BOXを開き、メールの内容を確認する。

そこには、淡々とした文章でーただ、次のように書かれていた。

【斬り裂き魔に、ダラーズのメンバーが襲われた。情報求む 情報求む 情報求むー】

幾度も繰り返される【情報求む】という端的な文字。
私はそれを見ながら、今度は帝人君について思いを馳せた。

帝人君ー本名、竜ヶ峰帝人。

池袋で今最も権力のある組織『ダラーズ』の創始者で、誰よりも非日常に憧れを抱いている、来良学園の1年生。

先日の『ダラーズ』の初集会では見事な活躍を見せたけれど……
今回の件では、どうやら少し混乱しているらしい。

ー帝人君、大丈夫かな……?

そんな時、再び私の携帯が鳴った。
メールを見ると、先日メアドを交換したばかりの平和島さんからだった。

『今からセルティと会うんだけどよ、事情を話したら、アイツがお前に会いたいって言ってたんだ。時間があったら俺んとこに来て欲しい』

セルティさん……か。
私も、会いたいな……

よし、行こう。

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あきゅろす。
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