Confusion!!(修正前)
2.
「それと臨也……アレは一体、なんなんだ?
前にも見たが……人間、じゃあないよな?」
「見ただろう?化物さ。
敬意を持ってそう呼んでやれ」
折原さんは門田さんに冗談のようや口調でそう告げると、セルティさんの方へと歩を進めていった。
その場には、私と門田さんだけが残る。
「なあ愛峰。
お前、臨也の何なんだ?」
門田さんが私に真剣な眼差しを向ける。
なんで折原さんの周りの人間は、みんなして「折原さんにとってのお前はなんだ」と聞くんだろう?
「私は…ただの彼の観察対象ですよ」
そう答えると、門田さんは、
「そうか……。
あいつとはある程度距離を持って接した方がいいぞ。何を考えてるかさっぱり解らねえからな」
と言った。
でも、こんな忠告も、もう聞き飽きている。
「肝に命じておきます。
でも、これだけは言っておきますけど……私は折原さんの事は嫌いです」
私がはっきりとそう言うと、門田さんは「そうか」と言って少しだけ微笑んだ。
「ドタチンドタチン!
ねえこれってマジなの?錯覚じゃないよね!?」
「CGじゃないっすよね!?」
その時、門田さんの背後からそんな声が聞こえた。
何だか……これまたキャラが濃そうな方達だ。
「お前ら……少しは落ち着け」
門田さんが後ろの2人に言った。
「落ち着くなんて無理だよー!
ねえゆまっち?」
「そうっすよー!だってありえねぇっすよアレ。CGか幽霊としか考えられないじゃないすか!」
背後の2人はそう言って喚いていたけれど、そのうちの1人が私の存在に気付き、「ドタチン!!あのメイド服に猫耳が似合いそうな女の子は誰〜?ドタチンの彼女?」と門田さんに尋ねた。
メイド服?
猫耳?
似合う?
誰が?
普段聞き慣れない単語ばかりが彼らの口からぽんぽんと出て来るので、私はパニック状態になる。
「彼女じゃねぇよ。
この子は愛峰珠音だ。臨也の知り合いらしい」
門田さんが2人にそう説明する。
「みのっちかぁー!宜しくね!
私は狩沢絵理華。こっちがゆまっちだよ!」
「珠音さん、俺、遊馬崎ウォーカーっす!いやあ感激だなあ!
狩沢さん、この子ツインテールにしたらDグレのリナリーに似てません?」
「わあっ!確かにそうかも!
ねえみのっち〜、今度ツインテールにしてロングブーツはいてコスプレして欲しいな〜!」
ーヤバイ。話にまったくついていけない。
門田さんに助けを求めると、彼は「お前らもうその辺にしとけ」と言ってくれた。
門田さん、男前……。
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