Confusion!!(修正前)
3.
「それで……首無ライダーとか、黒バイクの伝説って何ですか」
私はその場にいる人全員にこう聞いた。
「え!?
もしかして珠音ちゃん、首無ライダー知らないの!?」
コレは教えちゃまずかったかな、と頭をガシガシと掻く岸谷さん。
そんな彼に、平和島さんが「珠音はこっちに来たばっかりだから知らねぇんだとよ」と、またまた私の代わりに説明してくれた。
やっぱり平和島さんはいい人だ。
「首無ライダーって言うのはね、今池袋とか新宿を中心として広がってる都市伝説の事だよ。
まぁ、セルティは実在するし、俺の大事で大好きな人だからアイタタタセルティ痛いよ」
岸谷さんが、セルティさんに抓られながらも教えてくれた。
私みたいな一般人に、都市伝説の正体をこんなに堂々とバラしちゃっていいのかな……
不安に思いながらも、好奇心に駆られて次の質問をする。
「ちょ、ちょっと待って下さい。
首無ライダーって……何で『首無』なんですか?
セルティさんって人間ですよね?」
一瞬、その場が静かになった。
暫く沈黙が続いた後、岸谷さんが観念したように、
「セルティ、見せてあげたら」
と言った。
『いいのか?しかし、この子は一般人だぞ?』
セルティさんがPDAに打ち込む。
「いいんだよ。どうせ臨也と同居してるんだ、分かりたくなくてもいずれ分かってしまうだろうしね」
『!? 臨也と同居だと!?』
「うん。でもこの話は控えようかセルティ。ほら、静雄がこのマンションを壊し兼ねないから」
確かに、平和島さんは、今にも岸谷さんの部屋を壊しそうな位苛々しているのが手に取るように解った。
それでもセルティさんは余り納得していない様子だったが、暫くすると、『分かった』と打ち込み、私の方へ向き直った。
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