Confusion!!(修正前) 2. その時、岸谷さんが、 「さて、2人の誤解も解けたみたいだし……治療に移ってもいいかな? 早くしないとセルティも帰って来ちゃうしね」 と言った。 セルティ……? 誰なんだろう……? 岸谷さんは、外国人の人と同居してるのかな……? 私は色々と疑問に思ったけれど、何も聞かずに、岸谷さんの好意に甘えて治療を受ける事にした。 ♂♀ 「はい。一応消毒もしたし、包帯も巻いておいたから。傷はそんなに深くないから、多分すぐに治ると思うよ」 岸谷さんはそう言って、私の傷を治療してくれた。 「ありがとうございました」 私がお礼を告げると、彼は「お大事に」と言ってにっこり微笑(わら)った。 その時、玄関の戸がガチャリと開く音がした。 「丁度いいタイミングだね」 岸谷さんはそう言って、玄関へ向かった。 私はその隙に、平和島さんに、セルティさんとは誰なのか尋ねた。 すると平和島さんは 「珠音、お前首無ライダーって知ってるか」 と、逆に私に尋ねてきた。 「いえ。 こっちに越して来てからまだ日が浅いので……」 そう答えた時、中に人が入ってきた。 その人は、黒いライダースーツを身に纏い、猫耳のヘルメットを被っていた。 ーああ、この人がセルティさんなんだな、きっと。 私は1人でそう納得した。 その人の後ろから岸谷さんが中に入って来て、私の方を見ながらこう言った。 「紹介するよセルティ! 此方、愛峰珠音ちゃん。 臨也と静雄の知り合いだよ……って静雄お願いだから僕の家の物壊さないで気持ちは察するけど! 珠音ちゃん、コレが伝説の首無ライダー、セルティだよ」 ……いや、首無ライダーの話、私はまだ知らないんだけどな…… セルティさんは何処からともなくPDAを取り出し、 『珠音ちゃん、宜しく』 と打って私に見せてくれた。 セルティさんって喋れないのかな? 「ああ……えーっと…宜しく…お願いします」 そう言ってから、私はセルティさんにぺこりと頭を下げた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |