Confusion!!(修正前)
3.
「折原さんが私の事を面白いって思うとか、自殺しないで欲しいって願うとか、私には関係ない事です。貴方の勝手な判断で人の生を縛るのは辞めて下さい。
そう言う訳なんで私帰ります。お邪魔しました」
私はそう言って玄関に向かった。
すると折原さんは意外な事に、「あ、そう」とにこやかに言って、私を止めることなくあっさりと引き下がった。
私は少し拍子抜けしながらも、千葉にある自分のアパートへと向かった。
私はとある事情で1人暮らしをしている。
この春から高校3年生だ。
……と言っても、最近は学校には行っていなかったのだけれど。
学校なんて如何でもいい。
と言うか、人生なんて如何でもいい。
私は自分のアパートに着いたら、遺書でも書いて首を括るつもりだった。
♂♀
自分の部屋に着くと、大家さんに「愛峰さん」と声を掛けられた。
「何でしょうか」
「昨日この部屋解約したでしょう?
今日の正午までには荷物を纏めて手続きを済ませておいて下さいね。
次に此処に入る人が既に決まってるので」
え?
私そんな事してないんだけど……
「えっちょっ、あの……」と言いかけた所でケータイが鳴った。
「もしもし」
「あ、もしもーし?俺だよ俺。分かる?」
……何これ。新手のオレオレ詐欺?
「どちら様でしょうか」
「えっ?もしかして俺の事分かんない?
じゃあ、ヒント1。俺は君と面識があります。
ヒント2。君が後ろを振り向くと俺はそこにいます。
さぁ、俺は誰でしょう?」
後ろ?
私は恐る恐る後ろを向いた。
するとそこにはー
ニコニコしながら私に手を振り、片手に携帯電話を持っている全身黒ずくめの男ー折原さんが立っていた。
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