ピアン班
「これでクエストは終わったね」
「さっさと戻るぞ」
「仕切るな!屑が!」
「あ、また始まっちゃった……」
「ほっとけばいいさ。それよりピアン、そこ怪我してるじゃないか」
「あ、本当だ」
「ヒール」
「あ、ありがとう……キール君」
「君はよせって言ってるだろ。それに、大したことじゃない」
「う、ううん。いつも助かってるよ、ありがとう。キール君はすごいね」
「まあ、あの二人よりは役に立ってるとは思うけどな」
「なんだと!」
「事実じゃないか。なぁ、ピアン」
「うーん……そうだね。二人とも、いつも突っ込んでいっちゃうから」
「全く、回復する身にもなれよ。それに比べてピアンの戦い方は効率がいいな」
「あ、ありがとう。私は、回復も魔法も出来ないから……キール君をすごく頼りにしてるんだ」
「そ、そうなのか?」
「あ、もちろんキール君だけじゃなくて、リオン君やアッシュ君も剣も魔法も使えてすごいから……頼りにしてるよ」
「ハッ!こんなヤツらの、」
「こんなヤツらのどこがすごいんだ。僕だけで十分だ」
「何言ってるんだ。お前は回復は出来ないじゃないか」
「あ、ああああ頭を使え、屑が」
「……今、僕が言わなかったらお前が言ってたんじゃないか?」
「そ、そんなわけあるか!」
「なるほど、図星か」
「う、うるせぇ!屑が!」
「アッシュ君は、可愛いね」
「どこがだ!!」
「ご、ごめんなさい!」
「あ、いや……」
「あまり強く言うなよ。ピアンは気が弱いんだから」
「ご、ごめんねキール君。大丈夫だよ。でも、そうだよね。男の子に可愛いは失礼だよね。ごめんね、アッシュ君」
「いや、俺は……」
「気にする必要はない。コイツのさっきの反応は単なる照れ隠しだ」
「な、なんだと!」
「違うのか?」
「……また始まっちゃったね、キール君」
「……先に帰るか」
「……そうだね」
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