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Long 『ONE PIECE』

「ジャンケン…ぽん!」

パー:6
グー:2

「えぇー!?」

負けた俺達は全員分の荷物を引き摺って歩く。

うん。
だからジャンケンはしたくなかったんだ(泣)

ウソップの岩場だ、と言う声に急に走り出すルフィ。

痛い痛い!!
ルフィの予想の出来なかった行動に、荷台部分に足潰されたよ!!(笑)

「痛いっつの!!」

止まったのを確認して、目の前にある頭を叩く。
それでも動かなかったルフィの視線が気になって、そっちを見てみる。

沢山の苦しそうな鳥が居て、とりあえずどんな状態か確信しようかと歩み寄ろうとしたら、がしっと腕を掴まれて引っ張られる。

「だから!安否の確認位させろぉぉぉ!!」

ルフィにひっぱられて走って今来た道を戻る。

っていうか!
片方がチョッパーを呼びにいって、片方はそれまでに鳥たちについているべきじゃないのか!?

ルフィがチョッパーに事情を説明すると、ビビが何かに気付いたような顔をする。
なんだろう?

そのまま逆戻り。
首が絞まってるっての…!

って、あれ…?

「荷物が全部消えてるぞー!?さっきここに本当に死にそうな鳥がっ!!なあ、ユウキ!?」

「うん…あれ?」

当たりを見渡してみても、一匹も鳥はいないし、ん!?
荷物もないよ!?なんで!?

「ワルサギは旅人を騙して荷物を盗む砂漠の盗賊よ。ごめんなさい。話しておくべきだった…」

すげぇ鳥だな…


「ごめん。やっぱ、俺だけでも残っておけば…」

あの時、引っ張られても行かなければ、大丈夫だったのに…



サンジとルフィの口げんかが聞こえたけど、俺の視線は一点に集中していた。

向こうから歩いてくる鳥たちは、さっきの鳥で。
持ってる荷物は俺達の物だ。

隣で反対を向いていた2人を軽く叩いて、その鳥たちを指差す。

「アァアァァァ」

叫んでそいつ等を追い掛けるルフィ。
あの、遠くに…何か、居ませんか?

見えなくなったルフィは、すぐにまた叫びながら戻ってくる。

「何かに追われてるわっ…!」

「さっきの!?」

「サンドラ大トカゲ!!」

ルフィの後ろに居るのは、全長何十メートルかもわからない、巨大なトカゲだった。

サンジとゾロがそっちに向かっていって、俺もそれを追う。

くるっと振り返ったルフィと、息ピッタリに技名を叫ぶ2人。

俺はそんなカッコイイ技名なんてなくて、そいつの上に飛んで、頭から地面に叩き落としてやった。

「サンジ。こりゃ食えるんじゃねぇか?」

「ああ。食えそうだな」

「ちょうど良かったな…」

「えー?美味しいの?コレ」

とかげをぺしぺし叩きながら聞いてみる。

だってトカゲとかの肉は食べた事ないよ、俺。

あ!リトルガーデンで変なの食ったか!
ならコレもいけるかもな。

天然のフライパンだってサンジが喜んでた石は、確かに触ったら火傷しそうだった。

そこに切った肉を乗せたら、勝手に焼けてくれる。

「おお…以外と美味い」

さっきルフィと一緒に走って逃げてきたラクダは、女好きらしくて、ナミとビビはそいつにのって行く事になった。

ナミがまつげと名付けたそいつを見ると、確かに凄い下睫毛(笑)

それからルフィが幻覚作用のあるサボテンを食ったり、でっけぇ蛙?に襲われたりしたけど、日が暮れた頃には無事(?)ユバが視認できた。

響く地響き。
舞う旋風。

見えた、砂嵐。

「砂嵐っ!!ユバの街が砂嵐に襲われてる!!」

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