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Long 『HUNTER×HUNTER』
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答え、見つからないじゃないか。

それに、特質系は個人主義だって言うし?

2人と居ると、俺が俺じゃなくなるんだ。

それでも良い。
むしろ、それを試してみたい。
そう、思っていたのに…

恐いんだ。変わるのが。
最近じゃ、俺だった頃の記憶だって、誰かの記憶に塗り替えられていく。

考え事をしているとついつい人通りの少ない方に行ってしまう訳で、路地裏を通りながら、考えていた。
そんな俺に偶然(不運?)にも、喧嘩をふっかけてきたアホ数人を、念で吹っ飛ばして壁に埋める。

そうだ。
俺は、こういう奴じゃないか。

何を、してたんだ…?
キィ…ィンと、何かが頭の中で響いた気がした。










次の日の朝。

インターホンが鳴って、俺は扉を開ける。
キルアが、俺を訝しげに見る。

「なに?」

「…いや。ゴン、先に行ったみたいだぜ」

「ふぅん…いいよ。俺、もうウイングさんの所行かないから」

弾き上げられた顔は、驚愕に染まっていた。
一瞬、何かが心臓に刺さる感覚。

「何でだよ!?」

「何で?俺が、今まで通りに戻っただけ。あんたらと一緒に居た時の方が、可笑しかったの」

そのまま部屋に押し入ってきそうだったキルアを、片手で軽く突き飛ばして、俺は扉を閉めた。

俺は未だに完璧には戻りきれて無いみたいで、壁に背を当ててずりずりと床に座り込んだ。

寂しい…違う!

膝を抱えて、小さくなる。
俺は、いつからこんなに弱くなった?

すっと、頭に何かが触れて、顔を上げてみる。
目に入ったのは、悲しそうな顔をした炎狼。

「どうした…?」

無理に笑って見せて、優しく頭を撫でる。
炎狼はその手にすり寄りながら、話し出す。

「良かったの?」

ぴくっと反応したのを誤魔化すように、俺は反動をつけて立ち上がる。
そのままの勢いで、窓辺まで歩いていく。

「何で?今までが可笑しかったんだよ。炎狼が彼らと居たいのなら、炎狼は行ってもいいよ」

窓に手を当てて、彼らが居るだろう街並みを眺める。
彼らが?そんな事、考えるな。
炎狼は俺の所まで歩いてくると、足にすり寄って、見上げてくる。

「ユウキが、決めたのなら…大丈夫だよ。一緒に、居る」

「はは…ありがとう。炎狼」

炎狼に目線を合わせるようにしゃがみ込めば、撫で心地の良い毛並みを何度も何度も撫でて、微笑する。

ぎゅっと抱き締めて、少しだけ泣いた。
今だけ、今だけだから。
最後に少しだけ、悲しませて…

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あきゅろす。
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