Long 『HUNTER×HUNTER』
6
「始め!!」
やべ!
なんで2人とも俺に内緒で早速試合とかしてるの!?
昨日あの後、カフェの奥まった部分にあるカウンター席で酒を飲んでいた俺は、案の定遅刻。
俺が起きた時には2人は部屋にいなくて、ロビーに来てみたらテレビにゴン。
俺は驚きながらも、そこに向かった。
えっと…キルアキルア…居た。
俺は大きくため息を吐いてから、キルアの横まで移動した。
「キルア。なんで俺に言ってくれなかったの?」
「…朝は起こしに行ったぜ?」
少しだけまずいと言う色を顔に浮かべるキルア。
つまり、試合を決めたのはやっぱり内緒な訳ね。
「まあ、いいけどさぁ…で、ゴンの対戦相手は誰?」
すっと試合場に目線を戻せば、沢山の独楽を使っている黒マント?の男。
「さあ?昨日、あの後話しかけてきた奴だから、新人狙いなんじゃない?」
先に行かなければ良かった…!!
でも、俺はあいつらに話しかけられなかったぞ?前に来た時。
「ごめんな」
「別に。ゴンも戦ってみたかったみたいだし」
ああ、だよね(笑)
ゴンなら、新しい力を試したい、なんて思いそうだよね。
それからは特に何も話さずに、戦況を見ていた。
沢山の独楽に悪戦苦闘してたけど、急に纏を解いた…!?
違う!絶をしてるの!?なんで!?どうやって!?
その後はすいすいと独楽を避けていくゴン。
何か、違和感がある。
ゴンは戦う気はない?
ただ、強くなりたいだけ…?
修行を、してるのか…?
「右腕、とう骨、尺骨、完全骨折。上腕骨亀裂。ろっこつ3カ所完全骨折。亀裂骨折が12カ所…全治4ヶ月だとさ。このドアホ」
じとーっとゴンを見るキルアと、腕を組んでため息を吐く俺。
「…ゴメン」
2人で言い合いをしていた時。
キルアがゴンの腕を蹴る。
「キルアキルア!!さすがにそれは!ホラ!誰か来たしっ、な!?」
ノックの音が聞こえて、キルアの足をゴンの腕から離す。
骨折してる人蹴るのは、力加減をしても痛いって;;
そこに入ってきたのはウイングさん。
ゴンを叩いて、キルアと同じように説教をする。
キルアが助け船を出して、少しだけ落ち着く。
「キルア君、ユウキ君、ゴン君の完治はいつ頃になるか知ってますか?」
「医者は2ヶ月って言ってたけど」
念で作られる文字に、俺は笑って文字を返した。
『本当ですか?』
『ホントウだよ』
「わかりました」
ゴンへの罰は2ヶ月の試合の禁止、念への関与の禁止だった。
ゴンなら、守るだろうけどさ…少し、きついんじゃない?
あーあ。
念を込めたっぽい紐も結んじゃってるし。
「キルア君、ユウキ君。ちょっと…」
ウイングさん三に促され、外に出て話す。
「君達の本当の目的は何なのですか?」
「いや、目的って言われてもなー。最初とかなり趣旨変わってきてるし。な?」
「うん」
まあ、俺の目的は元から変わってないかもだけどね。
2人と、居る時の感情を調べるためだから。
その後の2人の会話を聞いている。
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