Long 『HUNTER×HUNTER』
2
「まあ、この階程度の相手ならまだ楽勝だよ気楽に行こーぜ」
「そうそう。さっきので、まだまだ行けると思うよ」
「そお?」
「ユウキさんも経験者だったっすか?」
あ。
そう言えば言ってなかったよ。
俺は苦笑しながら、頷いた。
「ハンター試験の前に、ここに居たんだ」
その時、キルアとズシの名前が呼ばれる。
「押忍…!胸をお借りします!」
「おう。まあクジ運クジ運。次、頑張れよ。じゃ、先にな」
「うん。二人とも頑張って」
「どっちも応援してるな♪」
「60階ロビーで待ってるからな」
俺は苦笑しか出なかった。
言い過ぎだよ、キルア(笑)
しばらくして、ゴンが呼ばれた。
「ゴン!頑張って来てな♪」
「うん!先に行ってくるね」
ブンブンと手を振りながら出ていくゴンに、俺も小さく手を振って見送る。
まあ、そのすぐ後に俺も呼ばれたけどね。
対戦相手と対峙して、俺は微笑む。
「ごめんね。人が待ってるんだ。・・・一撃で沈んで貰うよ」
審判の開始の合図と共に、俺は一気に距離を詰めて、左足を軸にして回し蹴り。
そいつは吹っ飛んでいった。
スクリーンにぶつかったそいつは、パラパラと硝子とかと共に落下。
最近、マンネリだったんだよね。
回し蹴りが綺麗にきまって、俺は機嫌良く60階へと向かった。
「ゴン!あれ、キルアもズシも、居ないね」
「うん。まだ来てないみたい」
イスに座っていたゴンの周りを見て、俺は首を傾げながらも隣に座った。
その後、キルアが来て話していた。
やっぱり、ズシには素質があるみたい。
「あいつが構えを変えた途端、兄貴と同じ、嫌な感じがしたんだ」
「!!」
念を、使った…?
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