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Long 『HUNTER×HUNTER』
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「えー…これより会長が面談を行います。番号を呼ばれた方は2階の第1応接室までお越し下さい」

そんなアナウンスが飛行船内に響いた。

継いで呼ばれたのは44番。ヒソカだ。
順番に、呼ばれるのかな…

俺は、考えていた。

さっき、窓から外を眺めながら話していたゴンとクラピカ。
少しだけ、聞こえたけど…俺は声を掛けられずにそのまま立ち去った。

適当なイスに座って、深く深くため息を吐いた。

最近の俺、おかしいよ。
ヒソカに対する感情も、ゴン達に対する感情も…俺は知らない。

なんで、あんなに気になるんだろう…

「101番の方、お越し下さい」

ああ、呼ばれちゃった。
俺は頭を振って、考えていた事を取りあえず頭から追い出した。





「和室だー」

第1応接室というのに入ってみたら、純和風の室内に警戒もせずに座っている会長。

俺は会長に促されて、向かいの座布団に座る。

「さて。まず、何故ハンターになりたいのかな?」

質問?
アンケートみたいなもんかな?

「特に、理由はないよ。楽しめるかなーくらいで」

何か意味があるのかな?
会長は何も悟らせないような、そんな顔だ。

「では、おぬし以外の9人の中で注目してるのは?」

注目…
誰に、してたかな?
俺は首を傾げながら、今思う事を言ってみた。

「44と294は強そうだよね。ゴン達4人は…あまり、関わりたくない、けど…」

語尾を濁して、視線を外す。
自分でも、解ってるんだ。

「けど、何じゃ?」

「ぅ…その、なんか気になるんだよね。だから、俺は関わりたくないけど、傍に居たいとか思って…」

ああ、何を言ってるんだ俺は。
俺は次の質問にいって、とお願いした。

これ以上、俺にアイツ等の事を考えさせないでくれ。

「まあ、よい。では最後の質問じゃ。9人の中で、今一番戦いたくないのは?」

「それ…も、ゴン達4人かな。どうせ戦うなら、強い方が…楽しい、し」

俺は言い終わるが早いか、さっさと逃げるようにして出てきてしまった。

だって、おかしい。
強い奴と戦うのが好きな俺は、アイツ等が育ってから倒したいにきまってるじゃないか。

なんで、言えなかった…?

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