Long 『HUNTER×HUNTER』
18
半乾きの髪を、炎狼みたいにブルブルと頭を振って乾かす。
髪を結ぶのは面倒臭かったから、そのままでいいか。
・・・ヘアゴムを無くしたとも言うけど。
炎狼の背中の無限鞄を隠して、俺は炎狼と一緒に居る事にした。
これなら野生の動物に見えるんじゃね?なんて。
ぼーっとしてたら何かが後ろから飛んできて、俺は軽く避けてから俺を通り越したそれを拾う。
「なんでプレート?」
197のプレートだ。イラネ。
なんだろう。
俺は最近、運が悪いんだろうか。
いや、良いとも言えるのか?
ふと、感じるヒソカヒソカ。
炎狼も感じたみたいで、またもやご機嫌斜め。
「ごめんね、炎狼」
ヒソカに近付いていた事に対して、炎狼に謝ってみる。
そして、くるっと向きを変えて走る。
炎狼と、競争?なんてね。
あ、ハゲだー。
俺は後一枚狩ったら、どっちみち点はたまるなーとか思って、近寄ってみる。
おお。流石。
さほど気配を絶ってなかったとはいえ、気付かれちゃった。
「俺を狩る者、か?」
「ううん。たぶんちがうよー。後一枚でたまるからほしいなーと思って」
にこっと笑って言う。
ハンゾーも意図を読み取らせないようにニヤリと笑う。
「それと、戦ってみたかったし?」
「俺は戦う気はないね」
「つまんないのー」
俺は顔に出して、つまらないと全力で示した。
あ、でも、プレートの交渉ならいっか。
「じゃあ、プレート、交換しない?」
「良いのがあればな」
俺は隠しもせずに、持っているのを全てハンゾーに見えるように持つ。
そして、最後に胸のプレートを指差す。
「俺のはコレ、ね」
一枚のプレートを見て、ハンゾーの顔が変わる。
ターゲットのがあったようだ。
「んー…197?」
「ああ。…俺のはコレだ」
「あー!ラッキー♪89、頂戴♪」
俺達の交換はうまくいったみたいで、俺達はプレートを交換した。
「じゃ、バイバイ♪…行こ、炎狼」
上機嫌になた俺はブンブンと手を振りながら、炎狼を撫でて走りさった。
後は、迎えが来るまで待つだけ?
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