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Long 『HUNTER×HUNTER』
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なんか飛びかかって来たそいつを軽く避けて、腕を掴んでみる。

簡単に組み伏せられてしまったそいつは苦しそうに呻き声を上げる。

ぐっと腕を後ろに引っ張って、そいつの背に腰を下ろす。

「なー。お前弱すぎ。つまんない」

「ぐっ…この先を行けば、まだまだ強い奴は居るぞ」

またべらべらと話し出しそうだったそういつにイラッと来て、腕を引きながら俺は立ち上がった。

「バイバイ♪」

笑顔で手を振れば、足に念を集める。
力一杯振り下ろした俺の足は、地面などボロボロに砕いて、そいつもろとも落ちていった。

崩れかけた地面に俺まで落ちないように、飛び退いて先へと進む事にした。



ひっま!ひっま!暇まままー…

俺は暇に耐えきれずに、壁をぼこぼこ殴りながら歩いていた。

その時偶然開いたこぶし大の穴の中から、ゴン達が見えた。

俺は、気付かれないように気配を絶って、音も立てずに穴をもう少しだけ広げた。

いいなー…
みんなは戦ってるのにー!

ザワザワと騒いできた血を感じて、俺はぐっと手を握りしめてその場を後にした。

今、アイツ等に手を出してはダメだ。
殺したら、俺は元の世界に戻らされるかもしれない。
アイツ等は、もっと強くなってから殺さない程度に戦うんだ。

「今は我慢…」

その後すぐに来た奴に、俺は容赦などせずに思いっ切りヤった。

「ふぅ…」

そいつを倒した事によって、幾分か落ち着いてきた俺は、さっさとタワーを降りる事にした。






適当に進んでいたら、意外と早くゴールに辿り着いてしまった。

キョロキョロと辺りを見渡してみる。5人かな。

俺はヒソカにはできる限り視線を向けずに、誰も近くに居ない所に腰を下ろした。
・・・今は、ヒソカの近くに居たくない。



あと少しで終わりだな、なんて思いながら室内を見渡してみる。

それなりに人は居るけど、ゴン達の姿が見えない。

ダメだったのかな、来るかなーとか、考えていた時。

「来た」

すっと、視線をそちらに向ける。
ゴン、キルア、クラピカ。

あれ。足りない。

「残り30秒です」

ん?んんー?
その後に、レオリオと豚が…トンパが、出てきた。

俺はどこかほっとした自分に首を傾げながら、それを誤魔化すようにすっと視線を外した。

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