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Long 『HUNTER×HUNTER』
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「ありがと!」

そうやって言えば、ウエイトレスは赤くなりながら小走りに戻っていく。

うん。別に、俺がおかしくなった訳じゃないな。

スプーンですくって食べようと口を開ければ、目の前から視線を感じて止める。

「…何だよ」

「可愛いもの食べるんだねぇ」

「うるさいっ」

確かに、オムライスとか子供っぽいと思うけど!
いいじゃんか!好きなんだから!

少しだけ、気にしてるんだぞ。子供味覚。
カレーとかハンバーグも密かに好きだ。

俺は半ば自棄になりながらガツガツ食べる。

しばらくしたら俺のケーキセットと、ヒソカのコーヒーが届いた。

ケーキを見てまたヒソカが笑ったけど、俺はじとっと見るだけにしておいた。

「ヒソカはコーヒーだけなの?」

「うん。お腹は空いてないしね」

「なら何で来たんだ?」

って聞けば意味深に笑うヒソカ。
・・・愚問か。

俺をからかいに来たんだ、コイツ!!

俺はこれ以上からかわれる事のない様に、さっさと全部食べれば支払いを済ませようと立ち上がる。

なのにヒソカもほぼ同時に立ち上がって、俺の分まで伝票を持って行ってしまう。

「ちょっとヒソカ!」

「なぁに?」

「いや、何って!それ…っ」

「いいよ。相席の御礼」

なんて言って、伝票にキスしてみせるヒソカ。
なんなんだ…!!

いや、様になるんだよ。
元が美形な分、何をしても画になるんだ。

俺が女なら惚れてるかもな…
なんて思って、速攻で自分に言い訳をした。
違う!俺は男だから!惚れてはないけどな!?

その後、カフェを出たらまたねなんて言って、ヒソカにしてはあっさりと帰って行った。
・・・なんか、拍子抜け。







その後もそれなりに戦い続けていた俺は、試験が目前に迫ってきたのを思いだし、天空闘技場を後にした。
ヒソカへの少しの疑問を胸に燻らせたまま…

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