Long 『HUNTER×HUNTER』
9
何を言い出すのかと思えば、知りたい?
まあ、俺もヒソカを観察するチャンスかも?なんて思いながら二つ返事で了承した。
すれば、俺はいつの間にかヒソカの部屋に通されていた。
「へぇー…200階クラスの部屋は広いなー♪」
なんて上機嫌になりながら、中に入ってみる。
ヒソカに会ったあたりから不機嫌だった炎狼をこれ以上ヒソカと居させたら可哀想かと思って帰した。
「キミ、どうしてまだそんなに下の階に居るの?」
中に入ってきてベッドに腰掛けるヒソカ。
俺はどこに座ろうかと辺りを見渡せば、当たり前の様に隣を叩いて俺を呼び寄せるから、そこに座ってみる。
「んー…まだ、来たばっかだからってのと、急いではいないからってのが理由かな」
「ふぅん」
言えばヒソカはまた少し考えて、俺にまた向き直る。
この様子を見ると、暫くは質問攻めに会いそうだ。
・・・俺の知るヒソカとどこか違う気がするが、まあいいか。なんて。
「さっきの狼はキミの念?」
「そうだよ。炎狼-フレイムドッグ-って言うんだ♪」
炎狼の話しになって機嫌の良くなった俺は笑顔で返す。
そうすれば、つられたのか、ヒソカも小さく笑った。
いつものにやっとした笑いじゃない、本当の笑顔に見えた。
「結構気に入ってるみたいだね」
「んー…たぶん、俺は動物がすきだったのかもなー」
なんて自嘲気味に笑ってみる。
自分でもそんなこと知らなかったし、柄じゃないと思っていたから。
会えば攻撃を仕掛けてくるような奴に、ペットを飼えるなんて誰も思わないさ。
「たぶんって?」
「自分でも、炎狼に会うまで解らなかったし」
「・・・ふぅん」
少し考え込むようにヒソカは顎に手を当てた。
その隙を俺は見逃さない。
「今度は俺の番な!」
「…いいよ」
「その服って手作り?」
「どうして?」
どうしてって、そんな服何処にも売ってないだろ!!(笑)
実は地味に気になってたんだぞ!
「やー…気になってたんだ」
「ヒミツ」
「ケチー」
ひでぇ!!
俺には質問攻めにした癖に答えないなんて!
ああ、でも、その方が面白いかも…なんて思ってる俺はおかしいのか!?
さて、おふざけはやめて・・・
「なんで、さっき俺に声かけたの?」
言えば、奇術師さんにしては致命的とも言えるだろう、表情の変化。
見て取れる程に動揺していた。
俺に知らせられない理由か…?
「別に。ただ興味を持っただけだよ」
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