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桜葉学園
07


「他のチームはどうなってるの?」

ふと、和が問う。
俺達は学園にいるため、【黒龍】以外のチームの動きがわからない。

「あ、そう言えば…」

「…あった。動き」

"瞬"とセイが答えた。
みんな、真剣な表情に戻る。

「俺達は見たことがないけど、新しいチームが出てきたみたい」

「…新しい?」

チームは全部で5チームある。
その中でも一番人数が多いチームが【黒龍】だ。
俺達はその次に大きい。
同盟を結んでいる【黄光】を合わせれば一番デカいチームになる。

あとは【燈花】と【青雲】
この2つのチームとは、何度も喧嘩したことがある。

「なんでも少人数のチームらしくて。目撃されたのは4人。その人数だけで【燈花】に挑んだって」

「4人!?」

いくら小規模なチームの【燈花】とはいえ、少人数で挑めるほど弱くはないはずだ。

「【青雲】に対しても同じように。それで、勝ったんだって」

「なんだよ、それ…」

"瞬"の話によると、負けた2つのチームは同盟を組んだらしい。それほど強いチームが現れたってことだ。


「そのチームは【銀鬼】って自称してるらしいよ」

「【銀鬼】か…」
…4人のチームということか。どんな奴らなんだろう。

「総長らしい人物はね、銀髪だって!」

今まで黙っていたコウが、身をのりだして言った。

…銀髪?

「…次は【黄光】が狙われる可能性が高いんだ」

小規模チームから狙っていく【銀鬼】という奴ら。
このままいけば次に狙われるのは煉のチームになる。

「取りあえず、"瞬"はソイツらの動きを調べて。何かあったらすぐ連絡」

「了解」

今の状況では、対策もたてられない。相手の情報が少なすぎる。

…謎のチームだ。

「色んなチームに挑んで、一番になりたいのかなっ?」

「そうだろ。うぜぇ」

コウとハヤセは【銀鬼】を気に入っていないみたいだ。2人とも、顔を歪めている。

「急に出てきて、2つのチームを倒したなんてムカつくし」

セイもまた、よく思ってないらしい。

俺達がいない間に色々あった。

このまま最悪の方向に進まないでほしいと俺は願った。




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