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桜葉学園
04


「で、何でいきなり来たんだ?」

【白蓮】は俺と和の他に幹部が4人。
運が良いことに、全員が揃っていた。

「サプライズ!」

バコッ

和が冗談ぽく言うとセイに叩かれた。

「〜ッ、」

「あ、カドだった」

「痛いよ!」

「ごめんごめん」

どうやら何かの箱で叩かれたらしい。和は頭を押さえて涙目になっていた。

「"瞬"と関係がある、とかー?」

そんな和とセイを横目で見ながら、コウが問う。

「"瞬"さ、何があったのか聞いても教えてくれねぇんだよ」

ハヤセも続いて口を開く。"瞬"はただ下を向いていた。

「…まぁ、それもある。あとは報告する事があってさ」

俺がそう言うと、"瞬"はようやく顔を上げた。

「"翼"…ごめん」

「連絡、何でくれなかったんだよ…」

「それ、は…」

"瞬"は気まずそうにしていた。その様子を他の幹部達は黙ってみていた。

「取りあえず何があったのか、説明してほしい。その後に、俺達も…色々報告するし」

和が静かに口を開く。
"瞬" は戸惑いながらも頷いた。

「【黒龍】の情報を調べてたら…罠にハマって。…ぎ、逆に持っていかれた」

幹部達は息をのむ。"瞬"はそこで俺から目をはずして続けた。

「内容は…"翼"と"鷹"のデータ」

「はぁ!?なんだよそれ!」

ハヤセは立ち上がった。まさか、それだけ大変なことになっていると思わなかったのだろう。

他の幹部も驚愕している。

「…怖くなって"翼"からのメール、無視した」

「…そっか」

"瞬"は、相当ショックだったんだろう。俺に何度も謝った。

「大丈夫。そこまで悩まなくてもいい」

俺は安心させるために"瞬"にそう言った。

「何言ってんだよ!【黒龍】にバレたら…」

「ハヤセ、話をきけ」

セイがハヤセを止める。
"瞬"は疑問符を浮かべながら俺を見ていた。

「"瞬"のことだから、【黒龍】の情報も手に入ったんだろ?」

「…あぁ。1人、幹部のデータと情報屋の写真」

さっそく、情報を見せようとパソコンを操作し始める。

「…確か、通っている桜葉学園の生徒会って【黒龍】だったよね」

「"水龍"が生徒会長だっけ」

コウとセイも心配そうに俺と和を見る。

「もし、学校でバレたら…」

「はいはい!取りあえず、話きいて」

和がセイの発言を遮り、手を挙げる。

「実はね…」

和はゆっくりと話し始めた。

溜まり場のこと。
正体のこと。
【黒龍】の情報。

…学園であったことすべてを。




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あきゅろす。
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