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一緒に寝よ?



「ルーク、重要なクエストを受けてくれ」



ただでさえ表情を崩さないヴェイグが、これ以上ないほど真剣な声で言うのでオレはごくりと唾を呑んだ。






【一緒に寝よ?】






ヴェイグがやけに真剣な顔で告げた重要なクエストとは、スタンを起こすことだった。
これからスタンはルーティたちとクエストに行く予定だったらしい。
昼食の後ホールで待ち合わせしてたんだけど、スタンはどうやら眠っているらしくて。
リリスが買い出しに出ているから誰も起こしに行く人がいないとヴェイグは言った。


だったらルーティが自分で起こしに行けばいいんじゃ……と思ったけど、オレがヴェイグの立場じゃ多分言えてないな。
ガイじゃないけど、女の人ってちょっと怖いから。


どうしてヴェイグがオレに頼んだのかといえば、ちょうど他に誰もいなかったからだ。
ヴェイグ自身起こしに行って起きなくて、途方に暮れてたところにオレが通りかかって、で、巻き込まれたってわけ。


別にいいけどな、暇だったし。


とにかく、オレはスタンを起こすという大命を受け、彼らの眠る客室に向かっている。


スタンって起こすの大変なんだよなー。
リリスの「死者の目覚め」でやっと起きるくらいだし。


多少げんなりした気分になりながら一応ノックをして客室に入る。
ベッドにはスタンとカイルがすやすやと眠っていた。



「つーか、なんでカイルまでここで寝てんだ……?」



なんか体力が二倍いる気がしてきた。
なかなか起きない二人がそろって寝てるなんてどういうことだよ!


文句は心の中だけにして、とりあえず二人を揺さぶってみる。



「スタンー、カイルー」



いや、もちろんこれで起きるとは思ってないけど。
今度はもうちょっと強く揺さぶってみる。
それでも起きないからどんどん強くするけど、どうやっても二人は起きてくれない。



「なあ、起きろってば!」



何度目のことか、スタンの肩を掴むと。



「うわぁ!」



思い切り腕を引かれて、スタンの腕の中に収まってしまう。
しかも、オレを抱いたまま寝返りなんか打ってくれるからスタンとカイルの間に挟まれて身動きが取れなくなる。



「ちょ、何やって……」



狭くなったベッドにもぞもぞとカイルが動く。
起きてくれ、と強く祈ると、カイルがうっすらと目を開けた。



「ぅん……? ルー…ク……?」


「カイル! 起きろよ、なあ。スタンをどうにかしてくれ」


「ルーク、だぁ……」



カイルは寝惚け声でそう呟いて、オレに腕を伸ばした。
案の定、カイルにも抱きしめられる。



「おい、カイル!」


「ルークぅ……」



正面にスタン、後ろからカイル。
全く身動きが取れない。


ああもう、何なんだよこの二人!


何がそんなに嬉しいのか、二人は幸せそうな寝顔で。
こんな顔されたら、実力行使で抜け出そうなんて思えないじゃないか。


オレはしばらく逡巡して、それから大きくため息をついた。



「しょうがないなぁ……」



ヴェイグやルーティには悪いけど、オレもこのまま眠らせてもらおう。
どうしたって起こせそうにないし。


幸せそうな顔を見てたら、起こさなくてもいいか、なんて。


いつまでたっても帰ってこないオレを心配して、ヴェイグだけじゃなくてルーティやリオン、挙句の果てにはまさかのユーリまでもが怒鳴り込みに来るなんて、このときのオレは考えもしなかった。






+end+






+++++






金髪親子に挟まれるーくん……萌えません!?
二人にぎゅうぎゅう抱きしめられて、周りが嫉妬してればいいよ。
ちなみに、このころのユーリは貴族嫌い嫌いと言ってるのでるーくんはユーリが自分のことを嫌ってるんだと思ってます。
ユーリはるーくんが気になりだしてるんですけどね!
ホントはアッシュにしようかとも思ったんだけど、私アッスッス嫌i(自重
そんなわけでユーリになりました(オイ
マイソロ2いいなぁ……vV


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あきゅろす。
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