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MARIA
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行為の後、完全に意識を飛ばした葵。


適当に身体を拭き後処理をし、衣服を着せて葵を抱き抱えるようにして俺の自室へ運んだ。


ベッドの上に寝かせて、布団を掛ける。葵の部屋じゃなく俺の部屋に運んだのは、単に俺が葵の傍にいたかったから。


葵が起きたらきっと、嫌がって俺から逃げようとするだろうけど。


葵の頬にこびりついた涙の痕を、指先で拭った。


散々泣かせて葵を傷付けた張本人なのに、傍にいたいなんて思うのはただの我儘なのか。



――――葵。



確かに自分で望んで、手に入れたはずなのに。
どうしてこんなに……胸が痛いんだ。

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