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まぶたの裏に、運命(謙光)





昔から好きになった人は長く長く片思いをしてきた


これだけ好きなんやから誰にも負けないって自信があった


いつ、それが運命の赤い糸になるかわからないから全部全部記憶していた



けれど



謙也さんに初めて会った記憶は曖昧だった
あの無駄にハデな頭がうっすらと色付けられている程度

喋った記憶も曖昧
やって謙也さんは運命の人だなんて少しも、それこそミジンコ一匹足りとも思わなかったから


なのに、なのに何でなんでしょう

もう謙也さん以外は運命の人だなんて思えなくなってしまった
謙也さんが好きで好きでしゃーないんですわ







「光ー構ってくれんの?」
「今ブログ書いてるとこなんで邪魔しないでくれます?」


そんなーとかへたれた声が返ってくるけど無視して携帯をいじる


ほんとにほんとに不覚
こんなへたれに恋するなんて絶対にないって思ってたから
だから大事に大事に記憶してなかったんですわ



そうやって謙也さんに言ったら


「ええやん。どれだけ好きやったかやなくて今どれだけ好きかが大事やろ」

それにこれからもずっと好きやったらホンマの運命の人になれるし!ってやっぱりへたれた笑顔で言った


でもそのへたれた笑顔がどれだけ好きかなんて絶対に言ってなんかやらん






ひかるー構ってやーってあんまりにもやかましい謙也さんに仕方なく折れてブログを保存、携帯を脇に置いた



そしたら嬉しそうに笑ってそのアホみたいな色の髪の毛がちかちか揺れた

近付けられた謙也さんの顔はかっこよくて眩しくてつい目を閉じてしまう

あんなにへたれなのにどうしてかっこいいって思ってしまうんやろ


触れた温かい唇


きっとこれが運命ってことなんやってぼんやり思った



「大好きや、光」





ああ、もう運命とかそんなんどうでもええですわ!








Fin












謙光かわいーよ!
甘いのは苦手だ…(書くのが
可愛く仕上がってたら良いなって感じです^^

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あきゅろす。
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