[携帯モード] [URL送信]
碧い瞳のうさぎは走る



(ブン赤)


「お前、うまそー」
「なに言ってんすか」

ぺろりと赤也の瞳をなめる

「だって瞳とかゼリービーンズみたいじゃん」
「丸井先輩は食い物の話ばっかスね」
「いいの!お前みてるとうまそーなの!」

事実碧の瞳は綺麗で

常に上を目指すその瞳は何より輝いていた

「うまそーはいわれたことなかったス」
「じゃあ何なら言われんだ?」
「ウサギ」
「…赤目だから?」
「ぴんぽーん。肉食のウサギみてぇとか」
「はっ、言えてる」
「ちょっと丸井先輩」
「まあいいや、じゃあ赤也はウサギなら耳いーんだろぃ?」
「は?」
「俺の声、いつでも聴き分けろよ」


ぴしりと人差し指を赤也に向けると、ぽかんとあいた口は少し歪んで苦笑された

細めた碧の瞳がキラキラしてる

「りょーかいっス。いつでも丸井先輩を探し出しますって。でも丸井先輩は俺になんかしてくれねーんすか?」

「俺?俺はもちろん」


ぱくり、赤也の口を覆うようにして口付けた


「赤也を食べるに決まってるだろぃ」
「あっ、ずりー!なんで俺ばっか」
「だって赤也はウサギなんだろ?食べなきゃ損だって」
「俺だって誰か食べるっすよ!」
「それは、ただのウサギの時だけにしてろよ」


碧の瞳のウサギは俺のモンだから、俺だけが食べれるんだ

一番輝いてるお前の瞳を知ってんのは俺だけだし
大体赤也だって


「俺に食われるのは心地いいんだろぃ?」
「…バァカ」

たまに歩みをとめて俺だけを見てくれれば俺はイチコロなんだって!



E N D






.

[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
無料HPエムペ!