瞼が瞳を覆う時
頭に浮かんだのは、
( 梓翼 )
ひどく粗末な愛しい人の顔だった。
何度も何度も見ているはずなのに、どうしてこうも思い出せないのか。そんな自分に腹が立って
「ぬ、梓!?」
気づけば足が動いていたなんて、
巷じゃよくある話
( 羊哉 )
…やべえ、俺ら今日口喧嘩しかしてねえんじゃ
いやいやまさかそんなはずが、でもな、いや今日の分は明日取り返せってよくゆうじゃねえか!そうだそうだ明日!明日頑張れよ俺!
って、ことで今は寝ることに集中だな、うん
ここって時に睡魔は職務を怠慢する
( はるこた )
頭は冴えているのに、どうしてこうも眠気を訴えてくるのか。
目薬を使っても効かないならば仕方ない今日の所はこのまま眠りにつこう。書類制作の件は、きっとあいつに聞けばそう時間もかからないだろう
頼れる背中
( ほまぬい )
「…ほまれ、ほまれ」
数回呼ばれて意識は返ってきた。一樹にもたれながら自分は眠ってしまっていたらしい
「ごめん、寝ちゃってたね」
「いや、寝てたことは別にいいんだ。だけど」
今日は冷えるからと、彼は毛布を持ってきてくれた。
「…、あったかいね」
お礼を言った後呟けば、にんまりと笑った顔が返ってきた。組み敷きたいと思った。
男らしい彼の妖艶なこと
( 琥郁 )
1秒2秒…思った感触がやってこない。
じれったくてうっすらと瞼を持ち上げれば向けられたレンズ
「ちょ、何してるの琥太にぃ!」
パシャリと音が鳴る前に顔を背けての抗議
まったくこの人は!
またもしてやられた
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