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丁寧に舌先で亀頭を擽ると、脚がぴくりと揺れる。それを脇目に見ながら、堪らなくなって一気に舌を根本まで這わせた。
やばい、こんなふうに会長のを舐められるなんて夢みたいだ。告白から色んな順序を飛び級してしまったが、この際どうでもいいとさえ思えた。
もし本当に都合のいい夢だというのなら、目が覚める前に心ゆくまで堪能したい。


「…ふっ…ぁあ……!」

顔を少し横にして幹を舌で強く擦りながら、こりこりと甘噛みすると会長が声を上げて啼いた。
視線を上にすれば、恥ずかしそうに唇を歪めている。ずっとタチだと思い込んでいただけに、そのギャップにぞくぞくする。
手で支え、たっぷりと唾液を塗るように舐めて、ふと見れば鈴口からは先走りが溢れていた。
吐息交じりの声を漏らす様子に、会長の首を舐めていた会計が笑った。


「へえ、森谷くんフェラ上手いね。ね、会長?」
「ん、ゃ……っやめ、」
「まだ足りない? じゃあ、もっと気持ちいいことしよっか」

伊達に、ビッチ名乗ってないですからね。などと自慢げに思っていたとき、会計の手がシャツを捲し上げる。露になった乳首とお腹に、思わず俺は口を休めて顔を上げた。
開発された名残なのか、乳首は赤みを帯びたピンク色をしている。
あまり筋肉質には見えないのに、引き締まった腹には少し腹筋がついていて、会計がそこを撫で摩った。
ぐわっと興奮が沸き上がった。きっと撫でたら気持ちいいだろうなと思ったときには、もうそこに手を伸ばしていた。


「やっ…、何だ二人して!?」
「ふわぁ……きもちいー…」
「撫で心地いいよねー、会長のお腹。すべすべしてて」
「だ、駄目だ……っんんぁ…! あっ、くふ……ん…っ!」

会長がのけ反る。きゅっと両の乳首を押し潰されたからだ。子犬が鳴くような声を零して、会計の腕に縋りつく。
乳首を慣れた手つきで捏ねるように弄られ、さらに耳たぶを食まれている会長を上目に見つめる。
体中に淫らな熱が回っていくのがわかる。うずうずする。
好きな人が別の男に喘がされているのを見て興奮するなんて、俺もすれていると思うけど……。

すると、会計は片方の手を会長の顎に遣った。
首を捻るようにして、半ば強引に唇を奪う。驚いたように目を見張った会長だが、すぐにとろんと目を潤ませた。


「…は…んんっ…ぅ……」

美形二人がくちゅくちゅと舌を絡ませあっているのは何とも絶景だが、仲間外れにされているようで面白くない。
そうむくれながら俺も参入してやろうかと思ったが、寂しそうに赤らんでいる乳首にふと目がいく。
さくらんぼみたいで甘そう。手で包んだものをやわやわ扱きながら、俺はそこに吸いついた。
乳首が一段と感じやすいのか、くぐもった声が漏れる。

そして、「ローションどこだっけかなー」とベッドサイドへと離れる会計。
会長の部屋であるはずなのに、その勝手知ったる様子は何なんだと、またちょっとずつ嫉妬が沸き上がる。
ふん……まあ、いい。鬼のいぬ間に何とやら。俺はまた口淫での愛撫を開始した。


「っ森谷、ま……あっ、あぁ…!」
「……こふぇ…好きなんれすか」

先走りに吸いつき、亀頭だけを口に含んで強く吸い上げる。
もごもごと口の中で舌を何度も擦らせると、びくっびくっと大きく背中を跳ねさせながら前屈みになる。喘ぎまじりの荒い息が頭上から聞こえた。


「……ん…はっ、あぁ、あ」

ふと会長の手が、俺の頭に触れる。途端に心臓が捩れたように、胸がきゅんとした。
外見か雰囲気のせいか俺は冷めているように思われるらしいのだが、甘える方が何倍も好きなのだ。

もっと、身体も、会長の手で触ってほしい。可愛がって撫でてほしい。
会長が淫乱だって構わないのだけれど、そこだけが少し不満だ。
けれど、本来はネコである会長にそんなこと言うと、嫌がられるかもしれない。ノンケ相手にいきなりセックスしようなどと持ち出す行為に等しい。

……まあ、そういう意図でないにしろ触ってくれるだけで満足だと、俺は猫みたいに目を細めた。




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あきゅろす。
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