肥溜め
答えはない(白ル←2+1+3)
おれの名前は、ポートガス・D・エース。
巷ではおれは死んだとか言われてるが、おれは皆の心の中で生き続けている。
よっておれは生きている。
まぁ、あまり深く考えるな、感じろ。自然を感じろ。自分を信じろ。
「エース、何黄昏てんだよい?」
「今おれに話しかけているのは、白ひげ海賊団1番隊隊長のマルコだ」
「んなこた知ってらい。ってか何で説明口調なんだよい」
「こいつはいつもよいよい言ってる変な奴だ。特に頭が変だ。パイナップルだかバナナだか鳥だか分かったもんじゃねぇ」
「不死鳥だよい」
「おれはパイナップルだとふんでこの間噛ってみたが、甘くはなかった。多分まだ熟れてないんだと思う。ちなみにその時はマルコにすごい怒られた。びっくりした」
「おれの方がびっくりしたよい」
その後もマルコは何かよいよい言ってたが、おれにパイナップル語が分かるはずもなく、終始話しが噛み合うことはなかった。
そしてマルコは鳥になって去っていった。
結局おれにはマルコがパイナップルなのか鳥なのかわからなかった。
だから間をとってバナナにしようと思った。
そして今日のおやつはバナナにしようと思った。
バナナはおやつに入るのだろうか。
おっと、自己紹介の途中だったな。
話しがズレちまった。
おれは今白ひげ海賊団2番隊隊長をしている。
その過程にも色々あったんだが、まぁギャグで語ることでもないのでスルーしよう。
おれにはオヤジと弟が1人いる。
弟・ルフィは目に入れても痛くないほどの可愛さで、自慢の弟だ。
ルフィの笑顔はまるで黄猿の放つ光のごとき眩しさで、いつもおれの心を照らす。
だが逆に黄猿の笑顔が眩しいかと言うとそれはちょっとあれだった。
黄猿にはおれの心より皆の未来を照らしてほしいと思った。
と言うかオジキってなんだ。
オヤジのパクリか。
お辞儀だかおはじきだか知らねぇが、オヤジとちょっと被ってるからやめてほしい。
そんなことを考えた午後の気だるい一時だった。
「エースーーー!!」
「ルフィ?!」
おれの心を照らす天使・ルフィが飛んできた。
飛んできたと言っても、ルフィはパイナップルでもバナナでも鳥でもない。
みょーんってゴムで飛んできただけだ。
ルフィはよく飛んでくるが、流石ゴムと言った所か、受け止める時は巨大なゴムパッチンを食らったみたいになる。
痛いのだが、ルフィからの痛みだと思うと快感に変わるから不思議だ。
こういう事を言うとバナナが気持ち悪い顔をするから、この事はおれとお前だけの秘密だ。
「ししっ!白ひげのおっさんの船が見えたからよ!来ちまった!」
「そうかルフィ!おれに会いに来たんだな!」
「いんや、白ひげのおっさんに会いに来たんだ!エースはそのついでだ!」
「そうかルフィ!おれに会いに来たんだな!」
「白ひげのおっさんはどこだ?」
「おれはここだ!」
「エースのことじゃねぇよ」
やはりバナナとは違い、久々に会えた喜びに和気あいあいと立ち話に花を咲かせる。
ああなんて可愛いんだルフィ!
こんなに可愛さ全開で、一体何人の馬の骨を虜にしたのか…
いつかルフィがどこの馬の骨やも知れねぇ男を連れて来たらどうしよう?
いや、もしそんなことがあればその馬の骨を殺すだけだ。
おれの意志はジョズ(ダイヤモンド)より堅かった。
「あ。そう言えばエース、おれコイビトが出来たんだ!」
「は、……ハァァアアア?!」
おれの声にいつの間にかみんな集まってきていたが、今のおれにそんなのを構う余裕はねぇ。
「どういうことだ?!相手は…お前をたぶらかした馬の骨はどこのどいつだ!」
絶対に燃やしてやる!
「白ひげのおっさんだ」
「オ、ヤジ…?」
「おう!」
「……ジョズ(ダイヤモンド)の意志が…砕けた…」
「え…」
エースの呟きを聞いたジョズは困惑した。
おれの意志はオヤジを海賊王にすることだけど、その意志は砕けてないと思った。
「オヤジ、だと…?どういうことだ?」
「そういうことだ!」
「そういうことか…いや、」
どういうことだ?
end
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