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ガンガンとルフィの頭の中で警報が鳴り響いた。
この男は危険だ、早く逃げなければ。
頭は的確な信号を送ったのに、身体はその信号を無視してまるで言うことを聞いてくれない。
指一つ思うように動かない中、涙で潤んだ視界のみがゆらゆらと揺れていた。
(まるで、海の中にいるみたいだ。)
ああマズい、このままだと溺れてしまう。
おれは元より、泳ぎ方なんて知る好もないのだから。
ルフィの息が整うのも待たず、白ひげはその大きな指でルフィの服を破いた。
弾けるボタンは気にならない。
破いた服をはだけさせると、子どもと呼ぶには筋肉質な、だが大人と呼ぶには細く頼りない身体が視線を奪った。
艶やかな飴色の肌。
しかし、元より肌の露出が多いその身体は、一年間引きこもっていたせいか以前より少し白くなったように感じた。
白ひげは吸い寄せられるようにその肌に口を付けた。
辛口の白ひげには些か甘過ぎる、しかしどこかクセになるような、甘く魅惑的な肌。
そっと触れるだけのそれに、ビクリと跳ねるルフィの身体。
ゴムの肌は想像以上に柔らかく、滑らかだ。
その感触をもっと知ろうと舌を這わせれば、固まっていたルフィの身体が漸く目覚めた。
「っにすんだおっさん!!」
手を掴まれたまま身体をよじらせる。
「野暮なこと聞くんじゃねェよ。溜まってんだ、寝る前に一発付き合いなァ」
ニヤリといやらしく笑う白ひげに、心臓がドクリと大量の血液を送り出すのを生々しく感じた。
歳の割りには性に関する知識も欲求も少ないルフィだったが、そこまで無知という訳ではない。
白ひげのこれからしようとすることを知って暴れずにはいられなかった。
「っめろ!離せこの野郎!ふざけんな!!」
掴まれていない足を必死にばたつかせ、何度も白ひげの腹に蹴りを入れる。
いくら小さいとはいえ、四皇を背負う者、重く鋭い蹴りに白ひげの表情が曇った。
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