昔話でもしましょうか(白ル)* @
まだ熱の冷め切らない身体は、何とか体温を元に戻そうと必死に汗を作っている。
毎度の事ながら、汗に涙に涎に精液まで一気に消費させる己の身体は本当にご苦労なものだと思う。
と同時に、汚いよなぁと他人事の様に思う。
ちゅっちゅと、その体液まみれの身体にキスをするニューゲートは、そんな事思ったりはしないんだろうか。
事情後の気だるい腰を大きな手が労る様に撫でる。
撫でる手はそのままに、その巨体をベッドの上で縮ませてキスを降らす。
最中の様に跡を付ける程ではないが、それでも汗を吸い取るように軽く肌を啄んでくる。
ニューゲートとのセックスの後はいつもそうだ。
おれはもう怠くて疲れて仕方ないのに、ニューゲートはなんてことないようにおれが寝るまでそうしている。
きっとおれが「もう一回しよう」なんて言えば、喜んで覆い被さって来るのだろう。
まぁ、そんなこと言うつもりはないのだけれど。
ニューゲート、と名前を呼べば、首筋を流れ落ちる汗を舌ですくい上げながら目線で続きを促してくる。
「汚なくね?」
「ああ?何がだ」
話しながらも続けられるキスにソレ、と目線をやる。
「おれの身体」
汗とか、ヨダレとか、セーシとか、いっぱいついてんぞ。
そう続ければ、涙もな、とわざと抜かしていたものまで挙げられる。
少しムッとして長い髭を引っ張れば、素直に悪かったと謝られた。
笑顔での謝罪に釈然としないものの、仕方ないなと手を離してやる。
「汚ねェ訳あるか」
綺麗過ぎて何処から愛でればいいのか分からねェよ。
甘い甘い囁き、くすぐったくて仕方がない。
「塩っぱくねぇの?」
「ああ、酒のつまみに丁度いい塩梅だな」
酔いたくなってきた、と覆い被ってくる。
どうやら、いつもは話す余裕すらないのに今日はまだいけるらしいと判断された様だ。
とんでもないと身を反転させれば、背中に強く吸いつかれる。
ぞくぞくとした感覚に声を漏らせば、そこから第二ラウンドのスタートだ。
全くもって身が保たない。
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