まさに女王様
7
「こっからが本番だろ」
顔ごと背けた俺の頭を掴むと、無理やり向き合わされた。
絶対嫌だ。
「逃げんなって、…まぁ縛ってりゃ逃げれねぇか」
「…ふざけんな、今すぐ解けって!」
「まだ反抗か?…身体に教えねぇと分かんねーか」
「…死ね」
「次期国王に向かって何言ってんだ?」
PPPーー
なんだ、電話?
不意にどこか近くから電話の音が鳴りだした。
なんかよく分かんねぇけど助かった!!
「…ちっ」
徐にポケットから携帯を取り出したそいつは、舌打ちをしてそのまま携帯を切った。
出ねぇのか?
そして乱れてた服を適当に直し始め、ベッドから降りた。
「クソ…明日だ明日。因みに、お前もうここ辞めれねぇからな。楽しみにしとけよ?」
…バタン
扉が閉まった。
一人になった室内で俺は呆気にとられ、思考がついていかなかった。
明日だと?なんだそれつまり明日、その続きをするつもりなのか?…つか続きってなんだ!絶対嫌だからな。
そういや、辞めれないて言ってたな。
…まさかあの野郎。権力振りかざして何かする気か?…まさかうちの母を…!
朝になったら問い詰め…れねぇな。あいつの周りはメイド女がうじゃうじゃいる。
朝になったら、門が開く。その時に出て行って母と一緒に逃げるかいっそ。…でも借金取りが…。
クソどうしたら良いんだよ。
母にこれ以上迷惑かけれねぇ。
俺一人でどうにかしねぇと。俺の身が大丈夫なうちに。
…つうかこの紐解いていけよ!!!
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