フェンス裏のトイレC*
「今お腹鳴った?お腹すいたの?」
違う。これは。
「おなかいたい…かも…やべ、これ」
強烈に襲ってきた痛み。腹がねじれるようだ。
「なに?下痢?下痢便出んの?」
「いっ…ててて…あー」
溜めすぎたせいで、最近のうんこはまだ形になってなかったんだ。
その状態で腸を刺激したから、未消化のものまで出ようとしている。
苦しい。
ぐるぐるぐるぐる…
「あー、出る、下痢便でる…」
「出しちゃえ」
「うっ、でるぅう」
懸命に締めていたしり穴が、もりっと膨らんだ。
ブボボボボボボボボボボボボ!!!!
「―――――っ!!」
声にならない。
もう意味がわからない。きもちいいのかどうかもわからない。
両膝を強く握って天井を仰いだ。
「ぎゃー超大量!あふれるー!」
ゆうたはきゃいきゃいと楽しそうに笑っている。
おれのほうはというと、いまだに下痢便が止まらず、呼吸もできない。
灼熱の流れが腸を駆け下り、肛門を無遠慮に犯しまくる。
意識が飛びそうだ。
「ぁ、あ、――――っ!!!」
おれは下痢便をゆうたの手とタイルに叩きつけながら、イった。
まだ射精はできないが、ぷるぷると全身が痙攣する。
手足と脳髄が強烈にしびれる感覚のあとに、とろけてしまいそうな心地よさ。
えもいわぬ幸福感に包まれ、おれはくったりとうんこの池に座り込む。
きもちわるい。
でも、もう、それすらもなんだか、興奮する。
「イっちゃったー。しょうちゃんてば下痢便ぶりぶりしながらイくの?変態ー」
ほんとに変態だ。
今だって、残った下痢がぐじゅぐじゅと漏れるたびに、唇を震わせている。
床に大きく広がった、醜悪な茶色い液体を遠い目で眺めた。
[<<前*][#次>>]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!