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貰いすぎた
(not家族設定)










「プレゼントは珍しいのがいい」

ルカさんのスカートの端を引っ張って、彼女が振り向いたのを確認すると笑顔で言った。
私の笑顔とは対照的に、ルカさんは顔をしかめる。


「プレゼントを催促するの?」

「だって、ユキ、誕生日だもん」
子供らしくニコッと笑うと、私を見下ろしていた彼女は、目線の高さを合わせるように膝を折って屈んだ。



「催促する上に、希望まで押しつける気?」

「だって、プレゼントなら欲しいものが欲しいよ?」
口が減らないのね、とルカさんは呆れたように立ち上がった。


「ルカさんはくれないの?」
私が首を傾げるとルカさんは素っ気なく言う。


「珍しいものなんて、そうそうないもの」
くれる気はあったのかな、と思う。そして、もう一度スカートの端を引っ張った。


「ルカさんルカさん」

「なにかしら?」

「プレゼント、くれないの?」
同じことをいう私に、ルカさんはあからさまに嫌そうな顔をする。


「あのね、私の話を聞いてなかったの?」

「ちゃんと聞いてたよ。…だから、ね、ちょっとしゃがんでよ」
私のわがままにルカさんは渋々と付き合ってくれる。クールぶってても、優しい人なんだ。
私の目線がルカさんの目線と合う少し前、私はちょっとだけ背伸びしてルカさんの唇にチュ、とキスをした。


「えへへ、プレゼントありがとう」

「…」

いつもクールなルカさんはどこにいったのか。顔を真っ赤にした可愛らしいルカさんが口を小さくパクパクさせている。
ルカさん、こんな表情もするんだ……なんて思いながら笑顔でいると、ルカさんに怒られちゃった。



こんなに表情をコロコロ変えるルカさんなんて…。
もしかすると、プレゼントを貰いすぎたのかもしれない。










――――

ユキちゃん、誕生日おめでとぉぉぉぉぉ!!!


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あきゅろす。
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