長編
4
ふふふ〜ん。

なんか生徒会辞めるって決心したらテンションが上がってきたよ。
机の中の私物をバックに積み込んでいく。
割れたカップは紙袋に入れて不燃物のとこにポイってしました。
棄てるときすごく迷ったけど割れてしまったものはもう元には戻らないし、ここには必要無いものだからね。

「ごめんね〜、片付け手伝わしちゃって。」

さっきの風紀の男の人はそのまま残ってくれて、今は一緒に片付けを手伝ってくれてます。
ものすごくイイ人なんだけどなんていうか…

よく見たらすっごいイケメンさんでした。
いや、よく見なくても輝くばかりのイケメンだったんだけど毬藻ショックのせいで見えてませんでした。

さっきは顔見てる余裕がなかくて気が付かなかったけど、すんごいです。
オレの身長が175センチなんだけど立ったとき軽く見上げたから180センチ以上はあるんじゃないかと。
しかも切れ長の目に、筋の通った鼻、薄い唇の男前イケメンですね!
さっき立ち上がるとき支えてくれたんだけど、なかなかの筋肉でした。
うらやましい!
こういう男にオレが生まれたかったよ。
もういっかい言うよ!ものすごいイケメンですね!

「気にするな、オレが好きでやっている。それに少ないとはいえひとりでは大変だろう。」

はい、イケメンスマイルいただきました。
男前すぎます!顔だけじゃなく性格もですか。
これは学園の受けを専門とするチワワちゃん達もほっておかないでしょうね。

「ほんとにありがとう助かっちゃったよ〜。あとは如月先生のとこいって辞任の用紙貰って書いてくるよ。」

荷物の詰め込みも手伝ってもらえて早く終わったし、これ以上時間をとらせるわけにはいかないからここまででいいよと言う気持ちを込めてお礼を言う。

「ひとりですべての手続きするのは寂しすぎるだろ」

そう言ってオレの荷物を持ち頭をポンポンと撫でて歩いて行った。
扉を開けてそのままオレを待っていてくれる。
行動までイケメン…

すごく嬉しい。
ほんとはちょっと寂しかった。
荷物纏めてここを去るのが、ひとりで去るのが寂しかったんだ。

でも、今は一緒この書類に埋もれてしまった生徒会室を一緒に出てくれる人がいることがすごく心強い。

「うん!」

オレは元気よく返事して扉を開けて待ってくれる人に続いて生徒会室を出ていった。


[*前へ][次へ#]

7/71ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!