二組謎物女子二人



「ちぃちゃん何食べてんの?」

「これ?んーとね………………可哀想な干からびた苺?」

「ああドライフルーツね。ちぃちゃんそういうとんでもない物の喩えするよね」

「そうかなぁ見たまま言っただけなのになぁ。しーちゃんならなんて説明した?」

「苺ミイラ」

「おお〜…的確…」








「…早く誰か突っ込みに行けよ!ちぃちゃんはともかく篠原ならまだ間に合うだろ!?」

「もう間に合わねぇよ。あれは永久不滅の天然物だ大気」

「諦めんな島谷お前ならやれる!」

「パスパス。オレシャイだから女の子と見詰め合うと素直にお喋り出来ねーの」

「いけしゃーしゃーと嘘こいてんじゃねぇよこのチャラ男が!」

 クラスで一番背の低い女子ちぃちゃんは限りなく純粋培養なので凡人では考えもしない方向に迷走したりします要注意。
 友人篠原はそんなちぃちゃんに同じテンポで着いて行ける素敵な天然物の女子です要注意。

 そんなレッテルを新学期早々に貼られた謎言製造機コンビに、今日も幾人ものツッコミ属性持ちが悔しげに歯噛みしている事実を、彼女達は知らない。

「くっ…せめて早瀬がいてくれたら」

「職員室行っちゃってるから無理」

 すぐそこに、同じ教室の片隅にボケを振りまく天然が揃っていると言うのにツッコミが成り立たないだなんて、そんな不条理があって堪るか。
 ああああ、ちぃちゃんそれはチュッパチャップズであってペロペロキャンディとは微妙に違うんだうあああああ干し芋はけんぴと違うんです!微妙に外した名称改変がブームなのそうなの!? スルーつらあああああ!

「俺もう耐えられないっ…ちょっと突っ込んで来るぁ!」

「骨は拾ってやるよ」






そのボケちょっと待ったあああああ!


 突撃するのが双子兄



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