07.
『ふぃ―……。終了した―!!』
万歳!!
両手を天井に掲げて叫んでみた。
苦手な(てか嫌い)片付けも早々に終了して気分は快晴、明日も晴れとなるでしょう。
一人心天気予報をしながら階段をドテテテと降りる。
階段本当苦手。ついがに股になる今日この頃。
『真樹兄ちゃん、部屋の掃除終了した!』
「嘘つけ」
『いや本当だし!!』
「こんな早くに終わるわけがない」
『やべっ、あたし超信頼ない』
「現実を見ろ、現実を。
さあ早く部屋の片付け再開して来い」
『はっはっは。それはあたしの部屋を見ればわかる。
…一体どちらが現実を見ていないかがな!!』
という訳で、真樹兄ちゃんの手をぐいぐい引っ張って、あたしの部屋の前へと到着。
さあ平伏すが良い愚民共!!
がちゃっとドアを開けた。
『どや!』
「嘘だ落ち着け俺これは夢だ悪い夢なんだ俺の妹がこんなに片付けが早く済むワケがないそうだこれは夢なんだ悪い夢なんだとなればこれは悪夢だなまじかよ悪夢かよ何だよチクショー悪夢なら早く覚めてくれよなまじ心臓に悪いからやめてくれ本当あーやばい寿命縮んだかもしれな」
『現実ですから』
「――嘘だあああああああ…!!」
真樹兄ちゃんはあたしの部屋の床の上でごろごろとのたうちまわる。
嗚呼悲しいかな、これぞ現実だ。
そして悲しいかな、あたしこの人の妹で血ぃ繋がってんのか………。
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