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慟哭



短い叫びを上げながら私は射精した。痛みと快楽は関係ない。私はセフィロスへの怒りと嫉妬に入り混じった思いに歯軋りしながら、身体中に溜まりに溜まった自分の精液を放出した。セフィロスもこの時間も、この性交も全てが最高すぎて、私の意識は朦朧とし身体中から力が抜ける。

もう呼吸の為の息を吐く事しか出来ない。セフィロスが私の奥で甘く深い嬌声を吐きながら射精するのを感じる。

──嗚呼、セフィロスの精液だ……。他の誰にも渡したくない。全て私の中……。


滲む涙と遠い意識の中、セフィロスの声がこだまする。


『──ルーファウス…お前は、全てを私に支配されたいんだ……自分の全てを飲み尽くして、粉々に砕いてくれる存在を欲っしている──ルーファウス……お前は限り無く私に近い……愛している……』









「報告しろ。アジトには誰もいないのか」

『残念ながら…もぬけの殻です。二時間前まで、確かに奴らの活動が確認されていたのですが』

私は深夜、神羅のソルジャーの司令室で、アバランチ潜入のミッションを指揮していた。

「……その第七拠点を隅々まで調べ上げろ。その後、派手に潰せ。二度と使い物にならない位にな」

私は無線を切るとモニターを見つめ、ただこの任務失敗に眉をひそめた。

「ラザード、どう思う。もぬけの殻…偶然か」

「どうでしょう…。彼らが拠点を変える事は、度々ある事ですからなんとも……」

私は不機嫌そうに、携帯をダイヤルした。

「セフィロスか、私だ。第七拠点はもぬけの殻だった──ああ、分かっている。……ああ。そのように手配した。分かった……また連絡する」

私は携帯を切り、暗い司令室の中、爪を噛みながらモニターを睨み続けた。

「…セフィロスですか。──彼から助言を?」

「助言? ああ…連携をとっているだけだ。親父が1stを除外したからな。セフィロスも私たちの様子は気になっている」

あの日の執務室の行為以来、私のわだかまりはすっかり解け、セフィロスとは密に連絡を取り合っていた。

ラザードは静かに動くと、私にこう言った。


「セフィロスを信じているのですか?」


私は振り返ってラザードを見上げた。


「どういう意味だ」

「そのままの意味です……貴方は、神羅を信じていますか」





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