20 端から見ればさぞかし"205のオンナ"に見えるのだろう自分は、と少しへこむ 「・・・」 「・・・代わりじゃ、ねェからな」 「ん?」 唐突な言葉に205を見ると少しだけ真剣な顔をしていた 205は息を吐きつつ言葉を続ける 「・・・懐かしくなっちまっただけで、お前を代わりにするつもりはねェって言ってンだ」 「・・・そうかよ」 「まだ不満か?」 言われ07は首を振る 「別に・・・」 「顔が不満そうだ」 「気のせいだろ」 言われた言葉は素直に嬉しかったものの気恥ずかしさを隠す為に無愛想な顔になってしまった それに気づいているのか気づいていないのか205はただ笑う いつもは凶悪面してるくせに・・・ そう思いつつ07は顔を伏せる 口元に笑みが浮かんでいることに本人は気がついていない 穏やかな空気を壊すように唐突に声が響いた 「よォお二人さん。見せ付けてくれるじゃねェか」 「...」 見ると看守と柴の姿があった 柴は相変わらず07の女装姿に照れているのか半歩下がった位置にいる 205は眉を寄せながら呆れたように言う [*前へ][次へ#] |