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あの男が見せた弱みに近い表情がやけに頭に残る
人間らしい一人の男としての表情だ

考えながら味気のない食事を口に運ぶ
会話もないまま気まずい気分で205を見遣るも食事をかき込むのに夢中でこちらに目もくれない

...何、気にしてんだ俺は...

頭を振り07は息を吐く
そもそも205が誰を好きでいようと自分には関係ないのだ

そう思うも、もやもやとした何かが引っかかる
原因のわからないそれが何か考え07は思いつく

...扱いの差...だ

行き着いた結論に07はなんだか腹立たしい気持ちになる
あの女性に対する態度と自分に対する態度

明らかに差がある
好きな相手なのだから当たり前なのだろうがまともに恋をしたことがない07にはわからない

ただ自分が酷く理不尽な扱いを受けているようで面白くないと今更思った
無意識に205を睨みつけていたようで当の本人はそれに気づくと食事のプレートを持ち上げた

「...やらねェぞ。これは俺ンだ」
「いらねェよ!」

07は怒鳴りながら味の薄いスープを胃に流し込むようにして平らげた
どこか荒れている07の様子に205はニヤリと笑い言う

「どうした?ご機嫌ナナメだなお姫様」


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あきゅろす。
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