15 「...し、柴は悪くねェよ...俺が...」 「あ?」 「俺がして欲しいって言ったンだ...」 07の言葉に58は金槌で頭を殴られたような衝撃を感じ固まる ...して欲しいって... その言葉の意味を深読みし過ぎ動揺した様子で58は07に問う 「...お、おま...ま、まさかアイツが...す、すす...好き...とか...」 「は?違うって!だから薬使われて辛かったから...」 その言葉に58は安堵の溜め息を吐く 「...な、何だよ...吃驚させやがって...!」 「何でそこまでアンタが吃驚すンだよ」 07は呆れたように言い言葉を続けた 「でも、柴みたいな奴と付き合ったら幸せかもな」 「...あ"?」 「俺の話じゃねェけど...恋人がいたらすっげぇ大事にしそうな気がする」 その何気ない一言に柴が07をどれだけ優しく抱いたかが伺え58は思わず息を詰まらせた 自分は優しく出来なかっただけに妙な敗北感が頭を占める それに気付かないまま07は苦笑気味に呟いた 「...ま、正一のこと考えたら大変なんだろうけどなー...」 「...」 「58...?」 [*前へ][次へ#] |