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07は答えずじっと205を見上げた
まだ意識がはっきりしていないのだろうと思い得に気にせず205は07の額に手の甲を当て呟く
「ん...熱高ェな...」
「...ん...ぅ」
「待ってろ...今タオル濡らし...」
立ち上がろうとした205の服の袖を07が唐突に引く
ぼんやりしたままの瞳で何も言わず見上げてくる07に205は困ったように眉を寄せた
「...どうした」
「...行く...な」
07は小さな声で言い205の袖をきゅっと握りしめる
縋るような目線に頭を掻きつつ問う
「んだよ...?」
「手...乗せ...」
「こうか」
促されるまま手を額に乗せてやると07は目を気持ち悦さそうに細めた
「ん、ぁ...キモチ...」
「...もういいか」
「まだ...」
07は力の入っていない手を205の手に添えた
「しばらく...こーして...」
「仕方ねェな...」
205は再びベッドに座り込む
子供のような熱い体温を掌で感じながらいつまでこうしているべきか悩んでいると07が呟く
「熱い...」
「...上着脱ぐか」
「ん...脱がせ、て...」
怠そうな声で07が言う
普段なら絶対に言わない台詞に205は思わず苦笑した
「くく...」
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