5* 愛情も恋もそんなものは欲で成り立つと思っていた だが優先されるのは欲ではなかったと58は初めて知った 欲があるから抱きたいのではない 愛しいから抱きたいのだと そうでなければこれほど気持ちが昂らない 欲に任せ07を汚した時とは全く違うこの熱は 「07...ッ」 「んぁ...はッ5...8ッ」 どれだけ奪ってもまだ足りない どれだけ吐き出しても満たされない けれどそんな身体とは真逆に心は満たされるのだ 苦しいほど痛いほどに 幸福感に我を忘れていると急に07が58の胸に縋り付いて来た 驚き見ると07は涙目で喘ぎながら切れ切れに言う 「ぅあッやぁ...ふぁッ待っ...待って...頼むから...ッ!」 「...ッ辛いのか...?」 07の必死の静止に58はなんとかペースを落した 心配になり尋ねると07は首を振る 「違...気持ち悦...ぎて...怖かった...から」 「...ッ」 07の口から出た言葉に58は何故か心臓が痛いほど締まるような感覚に陥る 頬を染めて艶っぽい吐息を吐くその姿にバクバクと心臓が高鳴った [*前へ][次へ#] |