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気付けば柴は思わずといったように07を抱きしめていた
強い力で抱きしめられ07は少し苦しそうに身じろぐ

「ッ...ん、柴...?」
「...07...」

柴は余裕の無さそうな掠れた声で07を呼ぶ
見上げた柴の目に07はほんの少し驚いた

熱を帯びたその視線
07も何度か目にしたことがある男の、雄の視線だ

自分に欲情した男の目は今までならただ気持が悪いだけのものだった
だが目の前の柴の視線にはあまり嫌悪を感じない

柴もどこか必死そうで
それでも優しくしようとしてくれているということがわかる

むしろそこまで自分に煽られているという事実に何故だかゾクンと身が震えた

乱れる思考の中で07は小さな声で呟く

「...我慢、すンなよ...」

気付けばそう呟いていた
07の言葉に柴はなんともいえない表情で黙り込む

「...乱暴にしてもいい、だから...」
「...07...」

柴は07の額にキスを落し普段見せないような優しい笑みを浮べた

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