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「待て、樋野」
「なんだよ?」
「...今何人相手にしてる」

柴に問われ看守は天井を見上げながら指折りで数える

「...今は7人。」
「...十分だろうが...ソイツに手を出す必要があるとは思えん」

真剣な表情の柴に看守は眼を丸くした

「...あれれ?柴オマエもしかして」
「...何が言いたい」
「何って...まぁいいや。俺は退かねェよ?欲しいと思ったモンは絶対モノにしねェと気が済まないからな。」

看守はそう言い背を向けたが柴は食い下がった

「遊ぶだけならアイツである必要はないだろう」
「さぁどうかな」

はぐらかすように答え看守は柴を見ず続ける

「どっちにせよオマエには関係ない。そうだろ?」
「...まぁな」

看守に言われ柴は不服そうに答えた

「つか、俺まだ怒ってるからな、正一のこと」
「...それは」
「とりあえずもう行かせてもらう。俺自分でも大分待ったと思ってるし」

今回くらいは俺の番でもいいだろ?そう呟いて看守は部屋を後にした


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