4 囚人も囚人なら看守も看守だと205はため息をついた 「お探しの囚人というのはNo.07のことですか?」 春日に問われ205は後ろを振り返る 「...何でわかった」 「たった今連絡が入りましてね」 春日は耳に付いているピアス型の無線を指差し続けた 「どうやら樋野が保護したようですよ」 「...看守の野郎が...?」 思わず尋ね返した205に春日はからかうように問う 「気になりますか?」 「...いいから教えやがれ」 「人にものを頼む態度ではありませんね...」 春日はそう言い口元を歪めた 「それなりの態度を示してもらいませんと」 205は渋い顔をしたまま頭を掻くと言いにくそうに言った 「...頼む」 満足したのか春日はにっこり微笑み告げる 「...そうですね、では耳を貸して下さい」 「...ここからでもいいだろ」 [*前へ][次へ#] |