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男達は大げさな演技じみたため息を付きながら205に告げる

「下々のものが上に逆らえばひどい罰を受けるんだよ。そういうものさ」
「まぁなに、我々も鬼ではない……見たところ君は」

そういう男の視線が205の足元から顔までを舐めあげるようにして向けられた

「その服の下に見事な肉体を持っているようだね…鍛えられた実にいい身体だ」

粘着質な声に205は一瞬思考が止まり、理解をしてからぞわりと鳥肌が立つのを感じた
それが意味するのは認めたくないほどにおぞましいもの

「……それは」

知っていて、205は信じられないものを見るような気持ちで尋ね返す
男たちの一人、木の枝のような手をした男がその組んだ細いささくれ立った指を生き物のようにくねらせながら告げる

「君は実際よくやっている。部下もいるね」
「………それが」
「頭の悪い上官を持つと部下は苦労をするんだ。言っている意味がわかるかね」

それは紛れもない卑劣で、下劣な脅しだった

「……っ…な、にを」
「子供じゃないんだ、君だって経験があるはずだろう」

言われ205は以前テントで求められた時のことを思い出し眉を寄せた
あまりに不快で下劣で怒りの感情が沸く

「大丈夫大丈夫、君は言っている通り実績を上げている」
「その体を傷つけることはしないよ。だからそうだな、脱ぎたまえ」

「……」

見世物でも見ているかのような視線がまとわりつく中205はその金色の瞳を細めながら射殺さんばかりに男達を睨み付ける
一瞬男達に緊張が走るが205は深いため息をつき服を脱ぎ去り低く吐き捨てた

「……満足か」


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あきゅろす。
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