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なんとかこの場から逃げ出さなければ、そうわかっている
だが足は動かなかった

…地震?なんだ…これ…?

視界が揺れ、ぶれて自分の立ち位置がわからなっていく

それが地震などではなく身体の震えである事に気がついて07は己が思っていたよりもひどく怯えていることを理解した

「……っ……」

なんで、動けよ、死なないって決めたじゃないか

意思を無視して体は一向に動かない、己の吐き出す呼吸音がやけに煩く感じた
心臓が苦しい、鼓動と呼吸音がまともな思考を遮る

もう、駄目なんだろうか

どこか諦めたようなことを一瞬考えたその時、目の前の男が視界から消えた
代わりに視界を埋めたのは数人の囚人達と、それを引き連れてきたであろう見慣れた赤い髪の男

「随分楽しそうな玩具振り回してるじゃねぇか。そんなに遊びたきゃ俺らが遊んでやるよ」

言うが早いか武装集団は手にした銃を撃つ間すら与えられず次々と地面に倒れていく

それを他人事のようにぼんやりと見つめたまま07はその場に立ち尽くしていた
目の前の驚異をいともたやすく排除した男は振り返るといつものように笑う

「よぉ、生きてたか」
「……205…」

どうしてこんな時にアンタはまた現れるんだ



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あきゅろす。
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